日本では中国のように「留守児童」が社会問題にならない理由=中国メディア

日本では中国のように「留守児童」が社会問題にならない理由=中国メディア

「留守児童」とは、両親あるいは片親が長期の出稼ぎに出ていて、農村に取り残された子どもを意味している。中国で今、大きな社会問題になっているという。(イメージ写真提供:123RF)

 急激な経済成長を遂げているとはいえ、中国では沿岸部の都市と内陸部の農村では人びとの生活水準に大きな開きがある。農村から都市部に出稼ぎに行く人も大勢いて、こうした人びとは農民工と呼ばれるが、農村に子どもを残して夫婦だけで出稼ぎに出る農民工は多い。

 こうした現状を如実に反映した問題が、「留守児童」と呼ばれる農村に残された子どもの存在だ。中国メディアの快資訊は19日、「日本にはなぜ留守児童が存在しないのか」と問いかける記事を掲載した。

 「留守児童」とは、両親あるいは片親が長期の出稼ぎに出ていて、農村に取り残された子どもを意味している。内陸部では田畑の仕事だけで生計を立てることが難しいゆえに、やむを得ず子を祖父母や親戚に預け、都市部へ出稼ぎへ出る家庭が少なくないのだ。多くの親が帰省できるのは年に1回程度だが、なかには残された子どもだけで生活する家庭もあり、こうした状況から犯罪に巻き込まれたり、非行に走るケースも発生している。

 記事は、かつての日本でも高度経済成長期には、農村部から東京へと仕事を求めて上京する人が多かったと紹介、当時の都市部では労働力の不足が深刻化し、東京、大阪、名古屋に人口が集中する傾向が見られたと指摘する一方、当時の日本では、現在の中国で見られるような「子どもや年老いた親が農村に取り残される」という問題は生じなかったのかと問いかけた。

 この問いかけの答えに対し、当時の日本と中国が根本的に異なる点が複数あることを紹介。たとえば、日本には特有の長子継承制があり、長男が家を継ぎ、親の世話をするので、それ以外の子どもたちが仕事を求めて都市部へ出たケースが多かったと指摘した。また県外へ出ても、住民票を登録すればその地で平等の福祉を受けることができるので、結婚や子どもの教育について中国のように心配する必要がなかったと指摘した。

 中国では戸籍改革が進められているものの、農村部の戸籍保有者が都市部に戸籍を移動させることは非常に難しく、戸籍がなければ都市部で学校や医療などの社会保障を受けることもできない。それゆえ農民工は子どもを故郷に残さざるを得ないのだ。出稼ぎに出る多くの農民工は、子と離れて暮らす生活を選ばざるを得ないという苦しい状況に置かれているのだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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