香港でネット銀行の設立申請、アリババやテンセントなど続々と名乗り

香港でネット銀行の設立申請、アリババやテンセントなど続々と名乗り

香港金融管理局は昨年9月、フィンテック推進策の一環として、「仮想銀行」の設立を認める方針を示していた。50社以上が設立を検討しているという。(イメージ写真提供:123RF)

 8月31日に第1陣の申請受付が締め切られる香港での「仮想銀行(Virtual Bank)」の申請に阿里巴巴(アリババ)や騰訊(テンセント)といった中国のネット大手企業が続々と名乗りを上げる見通しだ。申請を受け付ける香港金融管理局(HKMA)は5月に仮想銀行の認可に向けたガイドラインを発表した折に、50社余りが設立を検討していることを明らかにしている。免許の交付は早ければ年末にも実施される。

 インターネットサービス中国最大手のテンセントと、その出資先企業である京東商城(JD)は中国銀行傘下の中銀香港と共同で仮想銀行の設立を申請する方針だ。既にアリババ系金融サービス会社のアント・フィナンシャルも単独で免許を申請するとの情報があり、テンセントらは中国銀行と組んでこれに対抗する考えだ。

  また、東亜銀行はオーストラリアの決済サービス会社、エアーウォレックス(Airwallex)と共同申請を検討しているようだ。

 「仮想銀行」とは、実店舗を設けず、インターネットやスマートフォンを通じてサービスを提供するいわゆるネット銀行。HKMAは昨年9月、フィンテック推進策の一環として、「仮想銀行」の設立を認める方針を示していた。ガイドラインによると、「資本金3億香港ドル(約42億円)」「顧客に最低残高要件、または、低残高手数料を課さない」などの要件が設定されている。

 フィンテックに関し、香港は中国本土に後れを取っている。中国本土では2015年1月に、民営銀行でテンセントが中心になって設立したオンライン専業の深セン微衆銀行がサービス開始。既に2017年末の総資産が817億400万人民元(約1兆3000億円)に成長した。

 同年6月にはアリババ系の浙江網商銀行(MYbank)が営業を開始。2016年12月には小米(シャオミ)系の四川新網銀行、2017年8月には百度(バイドゥ)が中信銀行(CITIC)と共同設立した中信百信銀行が営業を開始した。伝統的な銀行の成長が足踏みする中、ネット銀行は短期間に目覚ましい成長を続け、中国の金融界の台風の目のような存在になっている。

 香港は、アジアの金融ハブをめざして革新的な金融サービスを発信していきたいという強い意志を示している。今回の仮想銀行の設立においても積極的な企業誘致を行っている。(イメージ写真提供:123RF)

関連記事(外部サイト)