中国の人口ピークが2年前倒しの予測! 2027年をピークに人口が減少?

中国の人口ピークが2年前倒しの予測! 2027年をピークに人口が減少?

1979年に「一人っ子政策」を導入し、人為的に人口増に抑制をかけてきた中国では、深刻な人口減少社会が成熟社会の早い段階で訪れるといわれている。(イメージ写真提供:123RF)

 日本の総人口がピークを迎えたのは2008年で、当時1億2808万人だった。その後は減少を続け、この間、日本はデフレを含む経済の停滞期にある。一方、1979年に「一人っ子政策」を導入し、人為的に人口増に抑制をかけてきた中国では、深刻な人口減少社会が成熟社会の早い段階で訪れるといわれている。中国社会科学院・人口労働経済研究所の最新のレポートによると、中国が人口のピークを迎えるのは2029年。現在の低い出生率が続けば、2027年にもピークを迎えるという。成長戦略一辺倒だった中国に、大きな転機が迫っている。

 1962年に出生率(一年間の出生数の平均人口数に対する割合)4%超のピークを記録した中国では、「これ以上、人口が増えたら食糧が枯渇する」との恐怖が高まる。この強迫観念が、60年代に都市部で進められていた計画出産運動を農村も巻き込んだ全国的な運動に発展させ、さらに踏み込んだ国家政策の立案へと駆り立てていった。

 まずは、憲法によって「夫婦は双方ともに計画出産の義務を負う」と規定し、1980年に改正された婚姻法によって、法定婚姻年齢の引き上げ(男性22歳・女性20歳以上、実際には都市部では男性27歳・女性25歳以上などに上乗せ)を実施するとともに、賞罰制度の導入によって「一人っ子政策」を定着させた。

 「一人っ子」を宣言した夫婦には学校への入学や就職等で優遇し、年金を加算するなどといった「七優先」といわれる奨励策が取られた。反対に、2人以上の子供を持った夫婦には「超過出産費」といわれる罰金が科された。その結果、80年代の半ばから出生率が急低下。91年には2%を割り込み、以降は2%を上回ることはなかった。2017年の出生率は1.24%にまで低下している。

 中国では2016年に「一人っ子政策」を撤廃したものの、少子化の流れを食い止められていない。16年1月1日付で全ての夫婦について第2子を持つことを認めたとアナウンスした16年こそ、出生数が前年比131万人増の1786万人に達したものの、翌17年には1723万人(63万人減)にとどまった。18年の出生数は専門家によると1500万人を下回ったようだという。

 出生数が1500万人割れとなれば、2000年(1379万人)以来の低水準となる格好だ。政府は「一人っ子政策」を全面廃止した当時、18年の出生数が2000万人を超えると楽観していたが、その目論見は脆くも崩れ、政策の大幅な見直しが必要になるだろう。

 経済発展の恩恵が国の隅々に行き渡ることを待たずに訪れる少子化の大波は、中国経済の先行きに大きな困難をもたらすことになりそうだ。繰り返し指摘される都市部と農村部の経済格差をはじめ、社会保障制度の未整備は、国の成長が止まるようなことになると、深刻な社会不安の種となるだろう。AIやIoTなどを駆使したスマートシティ構想の早期実現は、省力化によって人口減少のインパクトを和らげる点で中国の国家体制の安定のためにも、是が非でもやり遂げなければならない大きな課題として意識されている。

 ただ、技術の導入には、一定水準の実証実験期間の確保が不可欠。人口のピーク予測が2年も前倒しされるような状況は、出生数の増加予測が裏切られたことよりも大きなインパクトがありそうだ。米国から突き付けられた貿易戦争によって、一段と内需の充実に注力することになる中国で、どのような「次の一手」が明らかになるのだろうか? 3月の全国人民代表大会(全人代)に向け、残された時間は限られている。(イメージ写真提供:123RF)

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