「地球に危機が迫っている。どうする?」 日本マンガ原作の映画『アリータ』と中国産SFを比べてみた=中国メディア

「地球に危機が迫っている。どうする?」 日本マンガ原作の映画『アリータ』と中国産SFを比べてみた=中国メディア

中国では、今年になって封切られて大ヒットしている2本のSF映画『アリータ』と『流浪地球』を比較する記事が多く出ている。(イメージ写真提供:123RF)

 2月に公開されたSFアクション映画『アリータ:バトル・エンジェル』が中国でも人気を集めている。この映画は、1990年代に日本で連載されたマンガ『銃夢(がんむ)』(木城ゆきと作)を原作とし、ジェームズ・キャメロンが製作・脚本を務めた作品だ。中国メディアの華西都市報が3日に報じたところによると、『アリータ』は中国で公開初日の興行収入が1億3000万人民元(約22億円)に達し、春節(旧正月)に公開された中国のSF大作映画『流浪地球』を超える記録を叩き出した。

 『アリータ』と『流浪地球』を比較する記事はネット上に数多くみられる。中国メディアの環球時報は2日、『流浪地球』の特殊効果はハリウッドと肩を並べるレベルだと称賛しつつも、制作の上ではまだまだ差があると分析。『流浪地球』はスケールの大きな物語だが、人物造形の豊かさが不足していたと指摘した。

 中国のポータルサイト捜狐で1日に公開された記事は、『アリータ』と『流浪地球』には地球の危機と家族愛という共通点があるが、そこに秘められた西洋と東洋の価値観は大きく異なると分析している。記事は『アリータ』の原作となった日本のマンガ『銃夢』にも注目し、物語の背景には過去の戦争による世界の荒廃があると紹介。戦争で深い傷を受けたヒロインが自己を探索していくという同作の内容は、日本が二次大戦に敗れた後の社会的心理の反映とみることもできる、との見解を述べた。

 さらに捜狐の記事は、「日本のマンガから来ている暴力推奨精神や強気で攻撃するといった選択の方向性は、中国文化にはかなり希薄」であり、このことは映画『流浪地球』にもはっきりと表れていると指摘した。「地球に危機が迫っている。どうする? 逃げる。中国人には家族を背負っての逃走本能がある。そのため、地球という最大の家をまるごと引っ張って逃げることは、中国人好みの夢のアイデアなのだ」とのことである。中国で『流浪地球』だけでなく『アリータ』もヒットしていることを考え合わせると、なかなか興味深い観点ではないだろうか。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF) 

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