中国ECの巨大サマーセール「618」が記録ずくめの滑り出し

中国ECの巨大サマーセール「618」が記録ずくめの滑り出し

「618商戦」を展開しているアリババグループも、「Appleは2分45秒で1億元相当の売上を記録」など、記録ずくめの商戦スタートになった。(写真は、618商戦の好調なスタートを伝えるアリババグループの公式ニュースサイトより)

 中国のEC市場最大のディスカウントセールと位置付けられる「618」がスタートし、前年を上回る売れ行きで盛り上がっている。淘宝網(Taobao、タオバオ)と天猫(Tmall)などで「618商戦」を展開しているアリババグループも、「Appleは2分45秒で1億元相当の売上を記録」など、記録ずくめの商戦スタートになった。

 「618」は中国第2のECプラットフォーマーである京東(JD.com)の設立日(1998年6月18日)を記念して開催されたセール京東618を起源としているが、今では、中国のECサイトがこぞって参加する夏のセールとして定着し、アリババグループが主導して広まった11月11日の独身の日に匹敵する規模になってきた。

 アリババグループのGMV(流通総額)は、商戦開始初日の深夜1:00までのわずか1時間で、昨年の開始から10時間後の金額を突破。Apple、Xiaomi、Haier、Aux、Midea、L’Oreal、Lancome、Nike、Adidasなどのトップブランドは、最初の1時間でそれぞれ1億元を超える売上を記録したと伝えている。

 セール期間は6月1日〜6月18日。アリババグループの今年の「618商戦」は、中国全土の新興都市、および、農村部での顧客の取り込みに注力していることが特徴。中国の市場調査会社Analysysによると、地方小規模都市や農村部の人口は、中国国内の総人口の約70%を占め、天猫の統計によると、ラグジュアリーパビリオンでの売上は、中国の主要都市および地方都市以外の顧客によるものが50%以上を占めているという。618の大規模セールをきっかけに、一段と新興都市や農村部でのEC利用を活性化させたいとしている。

 そのため、新興都市や農村部をターゲットとした新しい販売手法「ジュファサン」「天天特売」などでも大々的なキャンペーンを展開する。

 アリババグループの共同購入サービス「ジュファサン(聚劃算、Juhuasuan.com)」を通して、出店企業は大幅な値引きを提供している。ジュファサンでは、出店企業おすすめの「絶対に買うべきアイテム」を集めた「618商戦・共同購入キャンペーン」を数十回開催する計画。統計によると、ジュファサンは新規顧客を呼び込むための確実なチャネルで、2018年以降のデータでは、80%の取引が新規顧客によるものであり、そのうちの半数近くが新興都市の消費者だった。

 淘宝網スマホアプリ上の「天天特売(Daily Deals)」というチャネルは、メーカーが消費者に提供している「オンライン催事場」であり、中国の地方都市や農村部の消費者に非常に人気がある。このチャネルを通じて、メーカーは消費者の好みや消費トレンドを分析し、リアルタイムで消費者のニーズに沿って、商品や生産プロセスを調整できる。今年の「618商戦」では、メーカーが10万件の商品を出品する予定だ。

 また、新興地域の潜在的消費者にアプローチするため、「淘宝ライブ」もパワーアップ。2018年の「淘宝ライブ配信」による売上高は1,000億元(約1.7兆円)を突破したが、今年は、アメリカのファッションブランドStadium Goods、韓国のビューティーブランドLaneigeやInnisfree、日本の化粧品ブランド資生堂、ドクターシーラボなどが「618商戦」中に「淘宝ライブ配信」を実施する。(写真は、618商戦の好調なスタートを伝えるアリババグループの公式ニュースサイトより)

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