中国の高齢者に話題、「グループリビング」という老後の暮らし方=中国メディア

中国の高齢者に話題、「グループリビング」という老後の暮らし方=中国メディア

中国メディアは、高齢者グループリビングについての記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

 2050年には高齢者が5億人に迫ると見られる中国の高齢化社会。従来の子供家族への依存を中心とした生活に代わる新たな高齢期の暮らし方として、日本でも広がりつつあるグループリビングが注目されている。中国経済網は5月30日、高齢者グループリビングについての記事を掲載した。

 記事は、2018年末までに中国国内の60歳以上の高齢者は2.19億人、総人口の17.9%を占めていることに触れ、近年、介護のいらない高齢者が気の合う仲間とグループリビングを試みていると紹介した。「グループリビング」とは、独立した生活に不安を抱える血縁関係のない高齢者たちが、1つ屋根の下で助け合って暮らす暮らし方である。

 記事は、新聞広告で募集をかけて現在12人で生活をしている杭州の朱夫妻を紹介した。朱氏は、老夫婦二人では味わえない大人数で囲む食卓の楽しさや、仲間との散歩、旅行、花の鑑賞などが生活に潤いを与えていると語っている。朱氏の持家で共同生活をしているため、入居者に経済的な負担はそれほどないが、家事の分担もあるため健康面がネックであるとして、年齢制限を60歳から75歳までとしている。

 北京紅楓盈社区服務公司の王兵氏は、グループリビングの多くはかつての同級生や同僚、そして、「老三届(文化大革命中の1966年から68年まで3年間に中学・高校卒業の生徒)」「知識青年(1950年代から1980年代初期までの間に都会から辺鄙な農村や牧畜地域に下放され、田舎の人々と生活を共にした中国の若者)」など、共に生活を送ったことのある高齢者に見られ、重要なニーズの方向性であるとし、「主に高齢者の精神的なニーズを満たすもの」であるとした。

 確かに昔からの仲間と語り合える共同生活は他にはない魅力である。しかし、グループリビングは生活の負担を分担し、孤独感を軽減するメリットがある反面、その多様性と個性的な生活形態は法律で規定することが難しく、生活を維持するだけの経済力や医療、緊急時の対応、法律的な責任の所在、住人同士のトラブルなど多方面の問題がある。新しい高齢期の暮らし方として評価すると同時に、そうしたリスクも十分に理解してもらう必要があると記事はまとめている。

 日本でもグループリビングは広がりつつある。共同生活者の負担と権利の公平性を保つため、NPO法人化して施設の運営をしている方式もある。高齢社会への適応は、日本も中国も等しく抱える課題だ。グループリビングのような取り組みも、一つの選択肢として定着していくのだろう。(イメージ写真提供:123RF)

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