10万元の給料が欲しいなら、どこで働くべきか=中国メディア

10万元の給料が欲しいなら、どこで働くべきか=中国メディア

賃金の地域格差が大きい中国では、「どの地域で働くべきか」ということも大きな関心事になっている。(イメージ写真提供:123RF)

 日本では、働き方改革がいわれ、長時間残業をしてでも多くの賃金をもらうという働き方ではなく、ワークライフバランスを考えた豊かな働き方が求められるようになった。一方、成長途上にある中国では、より多くの賃金を得るためには、どうすればよいのかという考えが幅を利かせているようだ。賃金の地域格差が大きいこともあって、「どの地域で働くべきか」ということも大きな関心事になっている。7月9日、中国メディアの中国財富網は2018年の省ごとの平均給与額を掲載した。

 同記事によれば、全27省の都市部の非私営企業(国有企業、公有企業、外資企業等)の全国平均は82,461元(約130万円)。年間の平均給与が最多だったのは北京市で145,766元(約229万円)だった。次は上海市で140,270元(約221万円)。この2都市が群を抜いて多く、そのあとには天津市100,731元(約158万円)、浙江省88,883元(約140万円)、広東省88,636元(約139万円)と続いた。27省のなかで年間平均給与が最少だったのは黒龍江省で60,780元(約96万円)だった。

 全23省の都市部の私営企業(外資企業を除く民営企業)については、全国平均が49,575元(約78万円)。最多は北京市の76,908元(約121万円)で、以下広東省58,258元(約92万円)、上海市57,056元(約90万円)、江蘇省54,161元(約85万円)、福建省52,930元(約83万円)と続く。23省中最少だったのは山西省で34,535元(約54万円)。

 同記事によれば、SNS上ではこの数字をみた多くの人が「自分の給与は足を引っ張っている」と嘆いているようだ。これに対し国家および地方の統計局は、平均給与はあくまで平均値であり、給与が多い少数の人と給与が少ない多数の人がいるので、多くの人の給与は平均給与よりも少なくなる、と回答している。

 一方で、われわれ日本人の目にはこれらの平均給与の数字は少なすぎると映るのではないだろうか。日本の各地で「爆買い」をする観光客たちはかなりの収入があるようにみえるし、中国進出企業の人事担当者は、現地で人材を確保するためにはもっとずっと大きい給与額を提示しなくてはならないと思うのではないか。

 同記事には、この謎の答えとなり得る統計数字が合わせて記載されている。都市部の住民の収入源は多様化しており、全収入に占める給与の割合は1990年には76.13%であったのが2018年には60.12%に低下し、一方で株式や不動産等からの収入は1990年の1.03%から10.26%に増加したという。

 平均すれば給与の1.7倍に近い収入があることを意味しており、夫婦ふたりともに収入があるのであれば、世帯にはひとりの給与の3.4倍の収入があるということになる。北京や上海の非私営企業の平均給与から計算すれば世帯収入は年約750万円となる。 

 ちなみに厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、2017年時点の日本の子どものいる世帯の平均収入は743万円である。

 以上のように考えれば、同記事に記された数字は、おおよそわれわれの感覚どおりといえるのではないだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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