アンジー・リーのクローズアップ中国(第9回)「なぜ日本には給湯器がないのか?」中国人の常識をインバウンドマーケティングに活かす方法

アンジー・リーのクローズアップ中国(第9回)「なぜ日本には給湯器がないのか?」中国人の常識をインバウンドマーケティングに活かす方法

なぜ中国人は保温ボトルを大量に買うのか? そして、なぜ日本の保温ボトルを買うのか? 中国のことをあまり理解していない日本人はピンと来ないかもしれません。(写真は、筆者であるアンジー・リーさん。上海出身、タレント・ラジオDJとして活動中)   

 2015年頃の中国観光客の爆買いブームの時に、中国人が日本の保温ボトルを大量に買って帰ったの話題になりました。なぜ中国人は保温ボトルを大量に買うのか? そして、なぜ日本の保温ボトルを買うのか? 中国のことをあまり理解していない日本人はピンと来ないかもしれません。

 実は、中国の人はとにかくお湯をいっぱい飲む! それは漢方医学の考えから身体を冷やさないようにする生活習慣が定着しているからです。中国ではマイボトルを持ち歩く人が多く、白湯の人もいれば、好きなお茶を入れてる人もいる。その習慣から、中国では学校や空港、ショッピングセンター、高速鉄道の中など、至る施設でお湯を無料で提供しているので、出先でお湯に困ることがあまりないのです。

 日本では近年、エコの視点からマイボトルやマイマグがブームになりましたか、中国ではそういう視点ではなく、単純に健康のためで、私が子供の頃から当たり前の光景でした。当時は今のような保温ボトルが無かったので、「雀巣珈琲(ネスレコーヒー)」のガラスビンを使う人が多かった。タクシーの運転手の席の横にだいたい置いてあった。親の会社のデスクの上にもよく見かけた。私が小学校に上がる頃、魔法瓶のミニサイズが登場し、それにお湯を入れて学校に持って行きました。しかし、魔法瓶なので中身がガラス製なので、落として何度も割ったことがありますし、それに重たい。今は金属製のモノが主流で、保温時間が長く、落としても簡単には壊れません。

 2015年頃に中国観光客が爆買いした日本製の保温ボトルは中国製に比べて、気密性が高く、かつ軽量でデザインもいいので、日常的に保温ボトルを使う中国人のお土産にぴったりでした。私も6個くらい持っています。

 この中国人にとっての当たり前の常識から、日本に遊びに来る中国の友人からもよくお湯のある場所を尋ねられます。日本の空港、高級デパートや大型ショッピングセンターにはお湯のサービスありますが、駅にはなく、なかなかお湯を探すのが大変です。特に、中国から来る観光客は家族旅行が多いので、年配の方と子供は常にお湯を必要としています。

 この中国人の習慣の需要を満たすサービスが施設や店舗に導入されていれば、もしかしたら来店数がもっと伸びるのではないかと思いますし、中国人に“親切なお店”になります。

 お店の入口に【有熱水(お湯あります)】【免費提供熱水(お湯を無料で提供します)】などの張り紙をして、ウェーターサーバーを設置するだけの低コストで済みます。インバウンドマーケティングする上で、口コミが中国ではとても大事なプロモーションです、中国人に寄り添った良いサービスが良い口コミに繋がると思います。(写真は、筆者であるアンジー・リーさん。上海出身、タレント・ラジオDJとして活動中)   

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