日本はプライバシー重視なのに「マンションを壁で囲まない」のはなぜ?=中国

 中国の伝統的な建築文化の1つに「深宅大院」という考えがある。奥まった場所に立派な邸宅があり、大きな庭があって周りを塀で囲むというスタイルだ。そして、この概念は現在のマンションにも適用されており、中国では「小区」と呼ばれるマンション群を大きな塀で囲んでいることが多い。塀には出入り口が少数しかなくて、外部の人は敷地内に入れないようになっている。

 一方、日本はマンションや団地の周りを塀で囲むことはほとんどない。中国メディアの百家号はこのほど、「日本はプライバシーを重視する国なのに、なぜマンションを壁で囲まないのか」と問いかけ、この理由について考察する記事を掲載した。

 記事は、日本ではマンションや団地の敷地を塀で囲むことについて、都市計画法によって制限が課されていると紹介した。塀を作らないことで土地の節約になると同時に、都市の融通性と開放性が高まると説明し、塀の代わりに垣根などで緑化することで都市の美観に役立っていると分析している。

 中国人にとっては塀で囲まれていないことはセキュリティ面が不安になるようだ。この点について記事は、日本のマンションには多くの場合、入口に管理人がいるか、オートロックがかかっていて、外部の人がむやみに立ち入ることができないようになっていると説明した。しかし、団地の場合は誰でも自由に入ることができると指摘している。

 記事は、日本のような塀で囲まない方式には多くの利点があると分析した。敷地が塀で囲まれている中国のマンションでは、敷地内の公園は居住者しか利用できないが、日本のような方式なら誰でも利用できて不公平感がないとしている。そして外部の人との交流の機会ともなり、街全体が活発になるとしている。

 マンション群を塀で囲む中国は、新型コロナ対策で居住区丸ごとロックダウンするのに便利だったのは確かで、住民の出入りを管理できるので中国にとっては何かと都合が良いと言えるだろう。治安だけでなく国情の違いが塀に対する考えの違いとなって表れているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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