「100時間以内に台湾統一」 中国で対台強硬論が再燃

「100時間以内に台湾統一」 中国で対台強硬論が再燃

台湾・宜蘭県の蘇澳港付近で演習を行うF-16戦闘機(Photo credit should read SAM YEH/AFP/Getty Images)

中国福建省海事局は12日、中国海軍が18日から台湾海峡で実弾軍事演習を行うと発表した。通商問題や米当局による「台湾旅行法」の発効で、米中間の対立が高まるなか、中国当局は米に近い蔡英文政権への圧力を強化し、トランプ政権をけん制する狙いがあるとみられる。

習近平国家主席は12日、中国海軍の海南省三亜沖で行われた「中国史上最大規模」の観艦式に出席した。空母「遼寧」を含む48隻の艦艇、76機の航空機と約1万人の兵力が参加した。18日の台湾海峡での軍事演習でも、同規模の艦艇や兵力が投入されるとみられる。

時事評論員の李沐陽氏は、「今まで国際社会で傍若無人に振舞ってきた中国当局だが、米の貿易制裁措置に対抗する力量も術もないため、米に接近する台湾を恫喝するしかできない」と分析する。

中国メディアも最近、台湾軍事侵攻をちらつかせ、世論誘導を図っている。人民解放軍の王洪光・中将は政府メディアで「中国軍は、米国と日本からの援軍が到着する前に、100時間以内で台湾を攻略できる」と主張した。王氏は元南京軍区副司令員だった。

中国メディアは今年1月にも、「軍が空中突撃部隊を設立する計画だ。100機のヘリコプターで兵士を移送すれば、1時間以内に台湾を占拠できる」と報道した。

一方、ポータルサイト「捜狐網」はこのほど、中国当局は台湾までの高速鉄道建設について再び取り上げた。中国当局が2015年に発表した第13次五カ年計画(2016年〜2020)に「北京ー台北高速鉄道」の建設案が盛り込まれている。北京福州間の「京福鐵路」をさらに台湾新竹市まで延長する計画だ。

同計画が発表された当初、鉄道当局は、「技術的にまったく問題ない」と意欲を見せていた。計画の実現には台湾海峡の海底で全長122キロのトンネルを建設する必要がある。日本の青函トンネルの約2倍の長さだ。

終点の台湾新竹市から首都台北市まで、80キロしか離れていない。台湾の世論では、同高速鉄道は中国軍が台湾に上陸するための手段だと捉え、計画に懸念を示している。

台湾政府は2016年に同計画について、「台湾が決めることだ」と強く反発した。

米シンクタンク「プロジェクト2049研究所」のイアン・イーストン氏は2017年の著書『中国侵略の脅威』(The Chinese invasion threat)では、中国人民解放軍の内部資料「2020年台湾武力侵攻計画」を紹介した。計40 万人の大軍を投入し、海上空中封鎖、ミサイルの大量発射、水陸両用部隊の上陸などを行い、2020年までに台湾を奪う計画だと説明した。また、中国は80年代以降、台湾を射程圏内に約1000発の弾道ミサイルと誘導ミサイルを配備していると言及した。

同氏は昨年、大紀元の取材に「しかし、自然の『防御壁』である台湾海峡を渡るのは難しい。さらに、中国軍には十分な艦艇がなく、水陸両用車やヘリコプターも不足している。短時間に台湾に上陸できない」と計画の不備を指摘した。

台湾国防部副参謀総長の陳宝余上将は12日立法院(国会に相当)の質疑応答で、「台湾の防空水準は世界的にもレベルが高い。軍は常に(中国側の侵攻に)備えている」と「100時間以内の台湾侵攻」が不可能だと一蹴した。

(翻訳編集・張哲)

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