「中国とのビジネスを再考すべきだ」米政府経済アドバイザー

「中国とのビジネスを再考すべきだ」米政府経済アドバイザー

トランプ政権の経済諮問委員会委員長を務める経済学者ケビン・ハセット氏(John Lamparski/Getty Images)

米中貿易戦による緊張が高まる中、米国政府の経済政策アドバイザーは最近、米国企業に対して、共産党政権下の中国でビジネスを展開することに対して、再考を促すメッセージを送った。

「私がもし経営者なら、まず中国は避ける。彼らの不正行為はもうむちゃくちゃだ」。米政府経済諮問委員会委員長で経済学者のケビン・ハセット氏は10月6日、米Yahooファイナンスの取材に対してこう述べた。

また、ハセット氏は、トランプ政権の対中強硬姿勢は、このルール違反に対する懲罰的措置を意味しているとし、中国が世界経済の一員になりたければ「行動を変えるべきだ」と述べた。

米国と中国の貿易戦のなかで、米国は中国共産党政府に対して、自由貿易と公正取引に合致しない政策を取っていると非難している。たとえば、関税、為替操作、強制的技術移転、知的財産侵害、政府の国有企業に対する補助など。

最近、ブルームバーグ・ビジネスウィーク(Bloomberg BusinessWeek)は、中国人民解放軍がスパイチップをAmazonやAppleなど、米国の大手技術系企業に無断挿入していたと報じた。両社は記事内容を否定しているが、ハセット氏はこのニュースに触れ、世界の電子技術企業には深刻な懸念を引き起こしたと述べた。

報道を受けて、香港市場ではレノボ(Lenovo、聯想)とZTE(中興通訊)の株がそれぞれ15%、10%下落した。

ペンス副大統領は10月4日、保守系シンクタンク・ハドソン研究所での講演で「中国の中央政府は、各政府機関と企業に対して、米国の知的財産を入手するよう指示している」と述べた。

副大統領はまた、検索大手Googleは中国向け「審査版検索エンジン」の開発を即中止すべきだと発言した。

激化する米中貿易戦の中で、中国進出を計画している米国企業にとって、不確実な要素が明らかに増えている。70年代末以来、米国企業は中国に数千億ドルを投資してきた。トランプ大統領は先週、「この25年間、米国が中国を立て直してきた」と発言した。

トランプ政権は今、米企業に国内移転するよう促している。大統領は9月8日、「Appleは米国で工場を建設すれば、価格の上昇を避けることができる」とTwitterで述べた。

トランプ氏は10月1日、北米自由貿易協定(NAFTA)関係の記者会見で、米国は世界を支えるサプライチェーンを再建すると述べた。

トランプ政権の元戦略アドバイザー、スティーブ・バノン氏は、大統領は最初から対中投資を撤退させ、グローバルサプライチェーンのリセットを計画していたと分析した。

米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」は、トランプ政権の北米関係強化政策は、経済成長をアジアから北米にシフトさせるものと指摘した。

ウォールストリート・ジャーナルによると、情報技術産業委員会の副代表ジョシュ・カルマー氏は、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA」では、技術系企業の誘致を促しているとみている。「一部の生産ラインは(アジアから)メキシコに移転するだろう」と同氏は述べた。

また、同紙取材に答えた、市場調査ウェドブッシュセキュリティーズのダン・アイブス氏は、中国は米国より製造コストがはるかに低いが、中国に進出する米国企業はスパイ活動のリスクにさらされ、サイバー攻撃と知的財産盗用が多発し、この対策としてコスト増になると述べた。

また、今後の産業技術チェーンについて、トランプ政権の努力で中長期的に米国製造業は回復していくとの分析を示した。

(翻訳編集・佐渡道世)

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