ハンガリー外相「誰を領土内に入れるか決める権利がある」EU移民政策を批判

ハンガリー外相「誰を領土内に入れるか決める権利がある」EU移民政策を批判

今年2月ハンガリーを訪問したポンペオ米国防長官(右)と握手する同国のペーテル・シーヤールトー外相(左)(ATTILA KISBENEDEK/AFP/Getty Images)

トランプ米政権が「社会主義」に強い警戒感を示しているなか、欧州でも批判する声が上がっている。ハンガリーのペーテル・シーヤールトー外相(P?ter Szijj?rt?)は7月下旬、欧州連合(EU)の政策報道を専門とするメディア「EURACTIV」に対して、欧州議会の最大会派である欧州人民党(EPP)が社会主義者の影響を深く受けていると批判した。

「EURACTIV」7月30日付によると、シーヤールトー外相は訪問先のクロアチアで取材に応じた。外相はEPPについて、「EPPはキリスト教民主主義の主張に戻らなければならない。最終的に私たちの将来を決める鍵となる問題は移民政策かもしれない」「今は左寄り過ぎだ」と述べた。

外相は、ハンガリーがEUの「移民配分備忘録」に署名しなかったことについて、「欧州の移民政策は非常に危険だ」との見解を示した。

EUの加盟国間で移民の受け入れ人数を配分する政策に関して、ハンガリーでは2016年10月2日国民投票を実施した。投票率は43%にとどまったが、反対票は約98%を占めた。国民は、EUの移民政策に厳しい目を向けた。

外相によると、2015年に不法移民が欧州に押し寄せ、その後、EU各国で33件のテロ攻撃事件が起き、犠牲者は330人に達した。

さらに、外相は西側諸国で増えている「パラレル・ソサエティ」についても言及。パラレル・ソサエティとは、移民グループが移民した社会と融合せず、自国文化を移民先で保持する共同体を指す。近年のポリティカル・コレクトネスの横行で中立性を重んじる風潮のあおりを受け、パラレル・ソサエティが先進国で支持を得ている。

外相は、パラレル・ソサエティの増加は移民の社会統合政策の失敗を意味すると指摘した。「不法移民・難民問題を解決する方法は見出されていない」と述べた。今後3500万人の移民がハンガリーの周辺国からヨーロッパに流入するとの見通しを示した。

これについて、外相は「主権国家は、誰を領土内に入れるかを決める権利を持つべきだ」と話した。

EPPは1976年に設立された欧州議会の最大の中道右派政党だ。欧州加盟国の74の政党が加盟している。

シーヤールトー外相は過去数十年間、EPPは社会主義の政党に影響を与えたことがなく、逆にそれらの政党に左右されたとした。

EPPは今年3月、ハンガリーの与党で、反共産主義を掲げるフィデス=ハンガリー市民同盟の資格停止処分を行った。シーヤールトー外相は、同党のEPPへの再加盟に関する決定を、EPPが左寄りの路線を見直すまで保留したいとの考えを示した。

(翻訳編集・張哲)

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