香港の隣り、深センのスタジアムで中国武警が暴動鎮圧の訓練

香港の隣り、深センのスタジアムで中国武警が暴動鎮圧の訓練

8月16日、中国武装警察が香港の隣りに位置する深センのスポーツスタジアムに集結し、対暴動鎮圧訓練を行っている(GettyImages)

香港に隣接する中国本土の都市・深センでは8月16日、数百人の中国武装警官が集団暴動の鎮圧の訓練を行っている。AP通信が同日に報じた。香港のデモ参加者に対する、中国共産党政府による威嚇と解釈されている。

中国官製メディアは、深センの武装警察がスポーツスタジアム内で行った訓練は、あらかじめ計画されていた訓練であり、香港での暴動を標的にしていないと伝えた。しかし、この数日前、中国政府当局は、香港での抗議行動を「テロ」の兆しがあると表現し、敵対意識を露わにしている。

AP通信が遠方からとらえたスタジアム内の映像によると、中国本土の武装警察は、防弾シールドと警棒など暴動鎮圧用の装備一式を着用した武装警官と、白いTシャツ姿の抗議者を模した警官が訓練を行っている。スタジアムの場外には、数十台の装甲車とトラックが駐車している。

香港と深センを接続する橋は一つだけ。ロイター通信も同様に、15日までに数百人の中国本土の武装警察が深センのスタジアムで訓練を行っていると伝えた。

香港で続いている逃亡犯条例改正案に反対するデモは17日で週末11週目を迎えた。香港警察による抗議活動に対する鎮圧はますます暴力的に変わり、抗議者に紛れた本土警官の存在も明らかになっている。

米政府のジョン・ボルトン国家安全保障問題担当は15日のVOAとのインタビューで、米国はまだ、1989年の中国政府による天安門広場での鎮圧を覚えていると語った。ボルトン氏は、中国政府が香港の抗議活動に思慮分別のある行動をとるよう警告した。

さらに、中国本土への外国投資の大部分は香港経由であり、中国政府が誤った判断を下せば、経済に深刻な打撃をこうむるだろうと述べた。

香港の抗議者はすでに16日金曜日の夜から11週連続となる週末抗議行動を開始している。17日は遮打花園(チャーター・ガーデン)で、大学生主導の「権利を市民のもとへ」集会を開催する。18日には民主主義の擁護派による大規模な集会と行進が予定されている。

香港基本法第18条は、中国政府が非常事態として香港に進入することができる状態を、次のように記している。1.全国人民代表大会常務委員会が戦争状態を宣言した場合、2.香港における混乱を香港政府がコントロールできない場合 3.国家統一や安全を危うくする騒動が発生した場合。

専門家は、基本法第18条に基づいて中央政府は軍隊以外の法執行部隊を派遣し、公的秩序の維持、社会の安定、暴力犯罪との戦いなどを名目に、香港へ入域する可能性があると見ている。

(翻訳編集・佐渡道世)

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