「天国のママにもっと近づきたい」 8歳男児が遺影とともに台湾の最高峰に登頂

「天国のママにもっと近づきたい」 8歳男児が遺影とともに台湾の最高峰に登頂

(鄒品為提供)

「ママ、僕、来たよ!元気だった?」台湾・宜蘭県の8歳の男の子が、4年前に病気で亡くなった母親との約束を果たすために、生前の母親の写真を持ち、標高3,952mの台湾最高峰・玉山の頂上に立った。それはひとえに「天国のママにもっと近づくため」。この物語は多くのネットユーザーの涙を誘った。

台湾・宜蘭県の8歳の男の子、鄒澤綱は幼い頃から母親が大好きだったが、4年前、母親の張嵐綺は不幸にも重病にかかってしまった。病床の母親が語ってくれた玉山の物語は、この「台湾最高峰」への澤綱の憧れをかきたてた。彼は一緒に玉山に登ろうと熱心に言ったが、もうその時には母親はすっかりやせ細り、衰弱してしまっていた。

母親は幼い息子をがっかりさせたくなくて、こんなお願いをした。「ママはもう足が弱って登れないから、澤綱が代わりにママの物を持って登ってちょうだい!」息子は無邪気に、また真面目に母親の言葉にうなずいた。「ママ、僕きっとやるよ!」


2017年の初め、母親はこの世を去った。幼くして母を失った澤綱の心は張り裂けんばかりだった。夢の中で優しいママにまた会いたいと心から願ったが、亡くなった翌日に一度出てきただけ。澤綱はとても悲しい思いをしていた。

しかし、澤綱の心の中には母親との確かな約束がしまい込まれていた。「あそこがきっと、天国のママに一番近い所だ!」と彼は考えた。

澤綱は心の中の約束を父親である鄒品為に打ち明け、一生懸命に訴えた。「ママは天国に行ったんだ!玉山はあんなに高いから、頂上まで登ったらママにもっと近づける!」子供の純真な言葉に、父親は心が砕ける思いだった。

こうして、鄒品為は息子に約束を果たさせるために、彼を連れて妻の最後の願いであった玉山の頂上を目指すことを決めた。二人は生前の張嵐綺の最も美しく撮れている写真を携えて出発した。

親子は2日の時間をかけて21.8kmを歩いた。その途中、澤綱は高山病にともなう体力の消耗や身体の不調を克服し・・・そしてついに、母親の遺影を背負って玉山の頂上に立ったのだった!この時、澤綱は手に遺影を捧げ持ち、愛情を込めて母親に呼びかけた。「ママ、僕、来たよ!元気だった?」これを聞いた父親は必死に涙をこらえた。

山を下りる時になると、澤綱は歩きながら何度も振り向き、高くそびえる頂を見やった。母親が雲の中から自分を見ているのではないかと思ったのだが、一面の霧が漂っているのが見えるだけだった。彼はがっかりして言った。「ママと話したいことがまだたくさんあったのに、霧で何も見えないや・・・」だが、子供の母を思う心が天を動かしたのだろうか。この言葉が終わると霧が次第に晴れて、遠くの峰が姿を現した。澤綱は「きっと僕の声がママに聞こえたんだ!」と喜んだ。

父親の鄒品為は、その時の感動を思い起こして語っている。この日は愛妻が世を去って591日目だった。息子に母親との約束を果たさせたことは、子供にとっては「一つの壮挙」であり、母親の愛を失った息子に「母親を近くに感じさせ、母親の愛情を取り戻したと感じさせる」ことは、一人の父親として「とても大切なことだった」と。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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