中国不動産大手のSOHO中国、オフィスタワーの大量売却を計画 総額約9000億円

中国不動産大手のSOHO中国、オフィスタワーの大量売却を計画 総額約9000億円

中国北京市にあるオフィスタワー「望京SOHO」 ( NICOLAS ASFOURI/AFP/Getty Images)

中国不動産開発大手のSOHO中国が、北京市と上海市の商業不動産の売却を検討していることが明らかになった。同社は今後、海外市場への投資を加速すると報じられた。いっぽう、中国の経済失速で、大都市のオフィスビルの空室率が大幅に上昇した。

中国メディア「財新網」30日付は情報筋の話として、SOHO中国は北京市と上海市にある8棟のオフィスタワーの売却を計画していると報じた。総額500億〜600億元(約7713億〜9256億円)の取引になる。同社は将来2年間で、これらの物件売却を完了する見通しだ。

米投資大手のブラックストーン・グループとシンガポール政府投資公社(GIC)から構成した企業連合は、8棟のうちの3棟を購入する意欲を示した。

情報筋によれば、SOHO中国は今後、海外市場への投資を拡大する方針で、中国国内の不動産売却は同戦略転換の重要な一歩だという。

SOHO中国は近年、国内のオフィスタワーを次々と売却し、国内市場から撤退する兆候があった。2014〜16年までに、同社は不動産売却で236億元(約3641億円)の資金を入手した。2017年には、上海市虹口区にある不動産を36億元(約555億円)でシンガポールの不動産会社に売却した。

今月22日と29日、同社はそれぞれ北京市と上海市のオフィスタワー、計20棟の売却計画を発表した。「財新網」などが30日に報道した8棟とは別だった。

業績低迷も同社の大規模な売却計画の一因とみられる。同社の2019年上半期決算報告では、今年上半期の純収益は5億6500万元(約87億1300万円)にとどまり、前年同期と比べて48.36%減少した。

国内経済景気の後退や米中貿易戦の長期化で、企業の中国撤退や倒産が増えたため、北京市などの大都市でのオフィスタワー空室率が上昇している。

英不動産顧問大手のDTZデベンハム・タイ・レオンの統計では、2019年1〜9月期において、北京市全域と市内5つの重要ビジネス地区のオフィスビル空室率は、前年同期比でそれぞれ40.9%と20.6%上昇した。上海市の場合、今年上半期で、高級オフィスビルの空室率は同18%上昇し、10年ぶりの高水準となった。1〜9月期の空室率は同20%と大幅に上がったという。

一部では、SOHO中国が採算の取れない商業不動産を売却しているとの見方を示した。

(翻訳編集・張哲)