中国、台湾映画祭への出展・出席「一時停止する」

 【台北=田中靖人】中国国家映画局の機関紙「中国映画報」は7日、中国版ツイッター「微博」の公式アカウントで、11月に台北で授賞式が開かれる台湾の映画賞「金馬賞」への中国映画の出展と関係者の出席を「一時停止する」と発表した。台湾で来年1月に行われる総統選を念頭に置いた措置とみられる。

 中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の副主任は、台湾メディアの質問に「台湾の現在の政治状況が問題をもたらしている」と述べ、政治的判断であることを示唆した。台湾で対中政策を主管する大陸委員会は「政治による文化交流への干渉で、国際社会や両岸(中台)の各界に(中国について)マイナスの印象をもたらす」と批判した。

 台湾の中央通信社は、中国の映画関係者の話として、授賞式で出席者が政治的な発言をすることで台湾で反中感情が高まり、独立志向の与党、民主進歩党を利するのを中国当局が恐れたためではないかとの見方を伝えている。

 金馬賞は「台湾のアカデミー賞」とも呼ばれ、今年で56回目。元々は台湾映画の振興を目的としていたが、近年は中国映画や中国人俳優らの授賞も多い。

 中国当局は今月1日から自国民の台湾向け個人旅行も禁止している。

関連記事(外部サイト)