香港「雨傘」元リーダー、黄之鋒氏「日本も香港人権法導入を」 産経インタビュー

香港「雨傘」元リーダー、黄之鋒氏「日本も香港人権法導入を」 産経インタビュー

インタビューに応じた香港「雨傘運動」元リーダー、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(森浩撮影)

 【香港=森浩】2014年に香港で民主化を求めた「雨傘運動」の元リーダー、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)が21日までに産経新聞のインタビューに応じた。「逃亡犯条例」改正案を発端とした抗議が長期化する中、諸外国が中国や香港政府に圧力を強めることの重要性を強調。米議会で審議が進む「香港人権・民主主義法案」について「日本でも導入してほしい」と求めた。

 黄氏は今回の抗議活動と雨傘運動の違いについて、「大きく変わったのは中国の体制」とした。「当時、習近平氏は国家主席となってまだ2年。その後、独裁体制が強化され、習氏はいまや皇帝になった。彼の強権的な手法により、香港人への人権侵害もより強まった」と話した。

 今回の抗議活動については「リーダーがおらず、市民が自然と集まり、臨機応変に抗議活動を行っている」と評価。雨傘運動の際は20万人だった参加者が「いまや200万人を超える大きな運動となった」と分析する。一部の抗議者が駅を壊すなど過激な行動を見せていることには、「雨傘運動の際に政府と交渉したが、結局何も変わらなかった。平和的に交渉しても何も変わらないことを政府が教えてくれた」と理解を示した。

 黄氏は9月に訪米し、米議会の公聴会で証言。「香港人権法案」の可決を強く促した。「成立すれば、香港の人権侵害をする政治家らに対し、資産凍結などの措置が取れる。(膠着=こうちゃく=する抗議活動の現状を打開するには)国際的な圧力が重要だ。米国だけでなく、日本にも導入を求めたい。導入されたら日本は人権を重視する国という国際的なアピールにもなる」とした。

 黄氏は、安倍晋三首相が6月の日中首脳会談で、習氏に対し「一国二制度のもと、自由で開かれた香港の繁栄が重要だ」と述べたことを評価する。「慎重だと思っていた日本が抗議活動を受けた香港情勢について言及して驚いた。日本の政治家がさらに香港の現状を理解し、支援してくれれば事態は好転するだろう」と話した。

 香港人権・民主主義法案 米国の超党派の議員が提出した法案で、米政府に香港で「高度な自治」が保たれているか毎年検証するよう義務づける。十分でないと判断した場合、香港への通商面での優遇措置の見直しや、人権抑圧に関わった当局者の米入国を禁じる条項が盛り込まれている。米下院が15日に可決。成立には上院の通過とトランプ大統領による署名が必要となる。

関連記事(外部サイト)