中国、経済政策より政治重視 目立つ締め付け強化

 【北京=三塚聖平】中国共産党の第19期中央委員会第4回総会(4中総会)に対しては、中国経済の安定に向けた施策を打ち出せるかが注目されていた。米国との貿易戦争で打撃を受ける中で、経済政策の中長期の基本方針が示されてこなかったからだ。経済成長は共産党政権の信任にも関わるが、習近平指導部をめぐっては経済政策よりも締め付けを強める政治的な動きが目立つ。

 「4中総会は習氏にとって危機的な時期に行われている」。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは10月29日付でこのような見方を示した。米中貿易戦争により経済環境が悪化する中で、習指導部がどのような経済政策を打ち出すか国内外の関心は高い。

 通例ならば5年に1度の党大会翌年の秋に開かれる3中総会で中長期の経済運営方針が議論されるが、昨年2月に開かれた3中総会では経済政策は俎上(そじょう)に載らなかった。その直前の2中総会で憲法改正議論が中心になった余波とみられる。

 一方、中国経済は予断を許さない状況だ。2019年7〜9月期の国内総生産(GDP)成長率は6・0%と2期連続で減速し、1992年以降で最も低い水準を更新。貿易戦争の終わりが見えない中でさらなる悪化も予想され、香港経済日報(電子版)は「来年には恐らく6%を割る」という北京の経済学者の見方を報じる。

 ただ習指導部の動きを見ると経済政策よりも、党内外の統制を重視するような動きが目立つ。4中総会でも「国家統治体系と統治能力の現代化の推進」といった議題が示され、独自の統治システムの強化策が議論されたとみられる。ペンス米副大統領が10月24日の演説で「中国共産党が世界に類のない監視国家を建設している」と指摘するなど、強権的な統治システムへの懸念が強まっている

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