<W解説>日韓関係の改善に向け、最初にアクションを起こすべきは日本か、韓国か?

<W解説>日韓関係の改善に向け、最初にアクションを起こすべきは日本か、韓国か?

(画像提供:wowkorea)

韓国の世論調査会社リアルメーターの調査結果が11日に伝えられたところによると、岸田文雄内閣の発足を受けた今後の日韓関係について、「日本政府がまず態度を変えるべき」との回答が58.4%に上った。一方、「韓国政府による積極的な関係改善が必要」との回答は29.1%にとどまった。

調査は8日に韓国全土の18歳以上の500人を対象に行われた。多くの年齢層で「日本政府がまず態度を変えるべき」との回答が多かったものの、70代以上では「韓国政府による積極的な関係改善が必要」(40.2%)と「日本政府がまず態度を変えるべき」(40.9%)が拮抗したという。

そんな中、共同通信によると、岸田首相は13日の参院本会議の代表質問で、元徴用工訴訟問題に関して言及し「日韓を健全な関係に戻すべく、受け入れ可能な解決策を韓国側が早期に示すよう強く求める」と述べた。また、岸田首相は悪化した日韓関係の現状について、「このままでは放置できない」とも語ったという。

日本で新政権が発足しても、相変わらず日韓の見解は平行線のままであることがうかがえる。

こうした状況下、韓国の有識者の中からは、韓国側からアクションを起こすべきとの指摘も出ている。韓国内で日韓関係の専門家らが集まり、「岸田政権と韓日関係」をテーマに開かれた8日の韓日ビジョンフォーラムのことだ。

聯合ニュースによると、出席したシン・ガクス元駐日大使は「韓国が両国間の懸案に解決の意思を見せれば日本も協力する可能性がある」と指摘。ホン・ソクヒョン韓半島平和構築理事長は「韓国がイニシアチブを取れば日本もじっとしているわけにはいかないだろう。『司法の判断を尊重する』と言いながら問題の解決を先送りし、写真1枚を撮るための会談ばかりしていてはいけない」と述べた。

一方、大阪では12日、日本国内の専門家が集まって「韓半島をめぐる国際情勢の展望」をテーマにセミナーが開かれた。比較政治学や、朝鮮半島地域研究などが専門の神戸大学の木村幹教授は「まずは新型コロナウイルスが広がる前の、日韓両国間で年間1000万人が行き来した時期に状況を戻さなければならない。これが関係改善の始まりだ」と述べた。

その中、4日に岸田首相が就任してから早くも1週間が過ぎでも、依然、ムン・ジェイン(文在寅)大統領との電話会談が行われていない。

岸田首相は就任後、米国のバイデン大統領、オーストラリアのモリソン首相、ロシアのプーチン大統領、インドのモディ首相、中国の習近平国家主席などと電話で話している。しかし、ムン大統領とは電話通話が出来ていなく、日本外交の優先順位で韓国が後回しになったと思われている。

韓国の大統領府の高官が、両首脳の電話会談について「日程を調整中」としているので、両首脳の通話会談も遠くないと見られる。ちなみに、菅前首相は就任から8日後(9日目)にムン大統領と電話会談を行っていた。

アジアの知恵が詰まっている故事成語に、「渇而穿井」という言葉がある。日本のことわざでは「渇して井を穿つ」として、「慌てて準備をしても、間に合わない」との意味で使われる。韓国のことわざは「のどの渇いた者が井戸を掘る」となっている。しかし、微妙にも喩のニュアンスが違う。韓国語では「困った者が仕方なく先に動く」の意味に近い。

韓国式ならば、「急いで早めに電話会談しましょう」と言い出す者は「困っている弱者」のような扱いとなる。つまり、小中華思想の自尊心で「序列的な優越」を感じる中、あるいは慰安婦問題などで「道徳的な優越感」のマウントを取り続けたい限り、文大統領が電話会談を先に申し出たとの印象は決して与えないはずだ。

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