予想をくつがえす「オミクロン」の威力、ただちに「医療崩壊」を阻止すべき=韓国報道

予想をくつがえす「オミクロン」の威力、ただちに「医療崩壊」を阻止すべき=韓国報道

予想をくつがえす「オミクロン」の威力、ただちに「医療崩壊」を阻止すべき=韓国報道(画像提供:wowkorea)

新型コロナウィルスの新しい変異種「オミクロン株」の威力が予想を超えている。世界保健機関(WHO)は先月26日、オミクロン株を「懸念される変異」に指定した。ところが、既存のデルタ株より感染力は強いが、重症化させる力は弱いことが分かり、世界的に警戒心が緩んだ。そればかりか、新型コロナ禍の終息をもたらす「クリスマスプレゼント」だと喜ぶ発言まであった。しかし、残念なことに最近の国内外の状況は厳しい。

オミクロン株が先行して拡散した欧州では緊迫感が広がっている。オミクロン株の感染者が急増したオランダでは19日、ロックダウンに突入した。これを受け、スーパーや薬局など、生活に必要な商店を除く全ての店舗や施設で1か月間営業を停止する。オミクロン株の感染が新規感染の80%に達した英国のロンドンでは「非常事態」を宣言した。米国も非常態勢に突入した。米国立アレルギー・伝染病研究所のアンソニー・ファウチ所長は、オミクロン株の感染拡大による感染・入院・死亡者の記録的急増を予想し、「苦しい冬を迎えるだろう」と警告した。バイデン大統領も近く国民演説で危機的状況を伝え、ワクチン接種を促すものとみられる。

オミクロン株は韓国にとっても脅威だ。韓国国内のオミクロン株の感染者が19日の午前0時時点で178人に達した。感染者のうち76人は2回目の接種を、4人は追加接種(ブースターショット)まで終えたのに感染した。このような状況で最も懸念されるのは医療システムの崩壊だ。重症者が1000人を超え、病床が一杯になった。重症者が病床が空くのを待つ間に死亡する事態が日常茶飯事になった。感染者の妊婦が実に16か所の病院の病床を調べて回る途中、結局救急車の中で出産する事態まで発生した。

今後、オミクロン株がさらに拡散する可能性が高いが、医療現場はすでに余力がない状態だ。ソウル大など国立大病院が重症者用の病床200床を追加確保することを明らかにしたが、それだけでは不十分だ。韓国政府にはオミクロン株が本格的に猛威を振るう前に、医療体制のより一層の強化を急ぐことを望む。

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