今でも強い力を持つ安倍元首相=韓国報道

今でも強い力を持つ安倍元首相=韓国報道

今でも強い力を持つ安倍元首相=韓国報道(画像提供:wowkorea)

新型コロナの新しい変異株「オミクロン株」が拡散する中でもショーは続く。今年2月に中国・北京で開かれる冬季五輪のことだ。ただ、来賓席はかなり空くものとみられる。岸田文雄首相はもちろん、日本の閣僚級の人物が出席しない予定だからだ。

先月24日、日本政府は北京五輪に“外交ボイコット”を宣言した。これをめぐり、政界では“いじめ”に苦しんだ岸田首相が事実上、安倍晋三元首相に和解の手を差し伸べたことと同じだと見ている。

◇北京五輪の外交ボイコットの背後には安倍元首相の“圧迫”があった

時は先月6日にさかのぼる。米国が北京五輪に対する外交ボイコットを公式化した日だ。この日、東京のとあるホテルでは自民党の最大派閥である安倍派(95人)の政治資金集めのためのパーティーが開かれた。パーティーのチケットを販売して政治資金に使う方式だ。

最初は和気あいあいとしていた。約2000人が出席したこのパーティーで、安倍元首相が強調したのは2つだった。一つは、安倍派が自民党の最大派閥であること、そしてもう一つは岸田政権を支持するという意志だ。単なる社交辞令とは思えないというのが政界での見方だ。水面下で熾烈な権力闘争を繰り広げる日本政治の中心地である永田町では、表面だけで判断してはならないということだ。

安倍元首相はこのパーティーで突然“中国”に言及した。中国に対して、「軍事力を基に一方的な現状変化の試みを続けている」と指摘する一方で、日本が中国と領有権争いをしている尖閣諸島を取り上げて「(尖閣諸島は)われわれの手で守るべきだ」と声を高めた。

日本の政界では、安倍元首相がわざわざ“中国”に言及したことを北東アジアの平和を追求する岸田首相に圧力をかけようとする試みと見ている。口癖のように「安倍派は最大派閥」、「岸田首相を支持する」と言ってきた安倍元首相の“本音”は実は次のようなものだという。「岸田首相がリベラルに染まれば、“最大勢力"である安倍派は首相支持を撤回するだろう」

北京五輪に対する外交ボイコット参加の圧力は次第に強まっている。先月13日、安倍元首相はBS日本のテレビ番組に出演して「時間を稼いで何の利益があるのか」と訴え、日本政府が一日も早く外交ボイコットに加わるべきだと促した。これに対して、岸田首相は米国と同様に外交ボイコットを宣言し、隣国との近隣を重視する宏池会派の伝統からも一歩後退した。

◇線を引く岸田に…安倍元首相はいじめ中?

安倍元首相は岸田首相とぎこちない関係だ。昨年行われた自民党総裁選挙で安倍元首相が全面的に支持したのは岸田首相ではなく自民党の高市早苗政調会長だった。“女安倍”と呼ばれる高市会長は、A級戦犯を合祀した靖国神社への参拝を続けている代表的な極右派だ。安倍元首相が高市会長を支持した理由は、自民党のリベラル化に不満を持つ保守派が増えており、“真の保守政党”の姿を見せなければならないという判断からだ。

しかし、岸田首相が自民党総裁に選出されたことで反撃が始まった。安倍元首相の考えと食い違う人事を断行したのだ。まず、岸田首相が総務会長に任命した人物は福田達夫議員だ。福田会長は隣国との関係改善を重視し、安倍元首相と対立してきた“犬猿の仲”である福田康夫元首相の息子だ。外務大臣には日中友好議員連盟会長を務めた親中派の林芳正議員を起用した。林大臣は次期衆議院選から山口選挙区の公認をめぐって安倍元首相と争わなければならない、安倍元首相の“天敵”でもある。

岸田首相は人事だけでなく、政策でも安倍元首相と一線を画している。先月21日の記者会見で岸田首相は成長政策として「分配を実施することで成長を支える新しい需要を創出し、その次の成長につなげる」と説明した。岸田内閣の経済基調が成長を最優先にする「アベノミクス」とは違うことをはっきりと示したという評価だ。この岸田首相の説明に安倍元首相は激怒した。先月26日に出演したテレビ番組で「経済政策の根本的方向をアベノミクスから変えてはならない。市場もそうすることを期待している」と反論した。

健康上の問題で首相職を辞任した後も、安倍元首相は連日発言水位を高めて保守層の結集に力を注いでいる。代表的なのが改憲問題だ。日本を戦争可能な国家にするために岸田政府が改憲を果たさなければならないと圧力をかけている状況だ。自民党関係者は日本のタブロイド版夕刊紙「日刊ゲンダイ」に「保守派の代表格である安倍元首相が先手を打ってしまえば期待値が大きくなるが、岸田首相がこれと違う行動をすれば失望も大きくなる」とし、「そうなる場合、岸田内閣の支持率が下がる。これが安倍元首相のいじめの方式」と皮肉った。史上最長の政権を務めた安倍元首相にも改憲の機会はいくらでもあったが、実際の改憲はハト派の岸田首相に押しつけているという指摘だ。

安倍元首相のいじめの方法は憂慮されている。元首相として水面下の影響力を維持しようとする安倍元首相の意志はもちろん政治家としては自然な姿かもしれないが、外交安保をその道具に使ってはならないということだ。元自衛隊幹部の一人は「中国(の武力脅威)に備えるのは当然だ。しかし、戦争をしたいということではない」とし、「最後の瞬間まで外交で戦争を避けようと努力して当然だ」と指摘した。

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