「これ以上死者を出したくない」…防火服を着た消防士たち、大統領府前に集結=韓国報道

「これ以上死者を出したくない」…防火服を着た消防士たち、大統領府前に集結=韓国報道

「これ以上死者を出したくない」…防火服を着た消防士たち、大統領府前に集結=韓国報道(画像提供:wowkorea)

「いつまで消防士の犠牲と献身を傍観しているつもりですか」

雪の降りしきる17日午後、ソウル市チョンノ(鍾路)区のチョンワデ(青瓦台/韓国大統領府)前のヒョジャドン(孝子洞)周辺の道路で、防火服や救助服をまとった消防士らがこのように声を上げた。ソウルをはじめ、プサン(釜山)など全国各地から消防士ら約250人が集まり、火災鎮圧の際に着用するヘルメットや酸素ボンベまで担いできた人たちも目についた。

公務員労働組合総連盟の消防公務員労働組合はこの日集会を開き、ピョンテク(平沢)の倉庫火災による消防士の殉職(じゅんしょく)事故について、責任者の処罰と再発防止策作りなどを促した。2021年7月に組織された消防公務員労組が、大統領府前で大規模集会を開いたのは今回が初めて。

現場にいるはずの消防士たちがこのように大統領府前まで来ることになったのは、今月6日、キョンギド(京畿道)平沢市の冷凍倉庫火災を鎮火していた消防士3人が殉職したためだ。2021年6月にも、京畿道イチョン(利川)市のクーパン物流センターの火災現場とウルサン(蔚山)市の商店街の建物の火災現場でも、消防士それぞれ1人が命を失った。消防労組によると、日本からの独立後に殉職した消防公務員は397人に達し、この10年間で年平均572人の負傷者が出ている。

釜山から来たある消防隊員は「現場で同僚が死んでいくのを見ながらトラウマに苦しんだ。もうこれ以上これが運命だと思って黙っているわけにはいかなかった」と話した。チョルラブクト(全羅北道)から来た救急隊員は「同僚の犠牲を記憶し、名誉を守るために出て来た」と語り、「家族と生き別れる苦痛が繰り返されないようにするための正当な処遇を望む」と述べた。

チョン・ウンエ消防労組委員長は「消防公務員の犠牲が続いているのは、現場の状況と乖離(かいり)し、責任回避のための責任逃れを繰り返しているため」とし、「平沢火災殉職事故の真相調査を通じて事故原因を明白にし、責任者に対する厳重な問責が続くべきだ」と強調した。ソク・ヒョンジョン公労総委員長も連帯発言で「2021年の第59周年にあたる『消防の日』でムン・ジェイン(文在寅)大統領は『消防士の犠牲と献身に最高の処遇で報いる』と述べたが、現状は変わっていない」とし、「各種災害の現場で安全が確保される実質的な対策をしてほしい」と要求した。

消防労組は、平沢火災事故の真相調査、消防行政・現場の分離採用、完全な国家消防組織改編、消防公務員年金特典の不平等解消、消防公務員空想処理法の制定、特定職公務員の別途報酬体系の整備など6つの要求案を盛り込み大統領府に伝達した。その後、「消防士の犠牲と献身に最高の処遇で報いよ」「私たちは火を消す機械ではない」などの立て札を掲げ、政府総合庁舎まで街頭行進を行った。

イ・サンス消防労組釜山本部事務所長は「現場指揮官の能力強化と専門性確保のために消防行政と現場隊員を分離採用し、現場経験が豊富な指揮官が輩出される革新的な組織構造を導入せよ」と声を高めた。消防労組全羅北道本部のチョン・ウンヒ組合員も「中途半端な消防組織を国民の生命と財産保護の目的を達成するための完全な消防組織に改編せよ」と要求した。

韓国政府が新型コロナウィルス患者の対応に追われる医療従事者の人件費を支援し、同じく最前線で勤務する救急隊員を人件費の支援対象から外したことにも批判が出た。キム・ギルジュン消防労組ソウル支部長は「現場でともに勤務する救急救助士と看護師を、資格だけを見て医療業務手当に差をつける非常識な判断基準はやめるべき」とし、「救急救助士は看護師と同等の救急サービスを提供しているのに、医療現場で違和感を起こしている」と指摘した。

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