“世界水泳開催中の光州”店内バルコニー崩落のナイトクラブ、違法な増築&営業で予告されていた人災

“世界水泳開催中の光州”店内バルコニー崩落のナイトクラブ、違法な増築&営業で予告されていた人災

水泳の世界選手権がおこなわれている韓国・光州のナイトクラブで店内バルコニーの崩落により2人の死者と25人の負傷者を出す大きな事故が起きた。負傷者のうち8人は世界水泳の出場選手だと伝えられた。(提供:news1

水泳の世界選手権がおこなわれている韓国・光州(クァンジュ)のナイトクラブで店内バルコニーの崩落により2人の死者と25人の負傷者を出す大きな事故が起きた。負傷者のうち8人は世界水泳の出場選手だと伝えられた。

今回の事故は、予見されていた人災だったという点、そして事件事故が繰り返されている点において、営業主ら関係者の過失の有無やナイトクラブであることの許可、改増築の違法事項などに関心が注がれている。

▼ドンという音と共に崩れ落ちた

ドンという音と共にナイトクラブ内は一瞬で大変な状況になった。あちこちに破片が飛び散ると共に悲鳴が室内に響いた。

27日午前2時39分頃、光州市内の繁華街にあるナイトクラブで23〜26平米の店内バルコニーが崩落。

事故当時、クラブ内には外国人50人を含む370人ほどの客がおり、店内バルコニーには40人ほどが踊っていたと伝えられている。人の重さに耐えられなかった2回の店内バルコニーが1回にいる人たちの頭の上に落ちたのだ。

現場にいた男性は、「遊んでいたらドンという音が聞こえた。ただの音だと思ったが、頭上からバルコニーが落ちてきていた」と状況を説明した。

続けて「僕がいた側は頭の上で止まり、対角線側の方は床まで落ちていて人が下敷きになっていた」と伝えた。

1回にいた客は素手でバルコニーを持ち上げ、下敷きになった人を助けようとしたという。

男性は「どうやって脱出したのかは分からない」とし、「怖かったけど、人がたくさん上がったからって、バルコニーが落ちてくるなんてありえないと思う」と述べた。

▼数回、違法事項で摘発された“怪しいクラブ”

日頃、このナイトクラブに通い、内部をよく知る人は事故の話を聞いて「そうなると思った」という反応を見せた。

昨年6月10日に店内バルコニーの一部が崩れ落ちる事故が発生し、1人が負傷した。クラブの社長はこの事故により業務上過失致死傷容疑で立件され、200万ウォン(約20万円)の罰金を支払った。

また2016年3月と6月には一般飲食店として登録しておいて、ダンスをする遊興施設のような経営をしていたことで摘発され、それぞれ1か月間の営業停止、課徴金6360万ウォン(約636万円)と処分された。

その後2016年7月11日には、「客席で踊る行為が許される一般飲食店の経営に関する条例」が制定、施行され、このクラブは“ダンス許容指定業者”の申請をした。

1店のクラブでわずか3年の間に刑事処分、行政処分が続くことは、正常な営業方法ではないという指摘もある。

▼予見された人災…違法増築・手抜き施工疑惑

違法事項で刑事・行政処分されたが、このクラブは16年ほど営業をしてきた。

違法が発見された当時、適切な処置がなされていたら似たような事故による大きな人的被害は起きなかっただろうという指摘もある。

店内バルコニーの崩落の事故が起きたクラブは、当初床面積396平米に複層は108平米で許可されたことが分かった。

光州市は、崩落した店内バルコニーの写真と共に外部の人の話を総合すると、崩落した部分は鉄板と合板になっていて、当初の竣工検査ではなかったところだという。

光州市は、複層が当初許可した108平米から200平米に違法増築したとみている。しかし光州市は、クラブが入っている建物を一度も消防合同点検をしていなかった。

国家安全大診断の検査建物にも指定されておらず、建物の安全診断業者から実施した調査結果の資料だけ通知された。

消防合同点検を受けておらず、国家安全大診断の検査建物でもなかった理由から、違法増築に全く気付けなかったと光州市は説明している。

事故現場を確認した光州市の関係者は「崩れ落ちた部分は許可内容と違う。竣工当時の2003年の図面と違っている」とし、「許可を得ずに増築されたようだ」と述べた。

▼世界水泳開催期間に大きな人的事故…外信も集中的に報道

今回の事故で負傷した25人のうち、水泳の世界選手権に出場した外国選手8人が含まれていると伝えられ、“安全な大会”、“開催の成功”を願っていた光州市にとっては思いがけない事態となった。

決勝でメダルを獲得したチームが、それを祝うためにクラブに訪れていたことが伝えられている。事故直後、多くの外信がクラブ前に集まった。

EPA通信やロシア、ハンガリー、オーストラリア、ブラジルといった外信が現場の状況を報じた。

特に自国の選手が事故現場にいたと伝えられているオーストラリアとブラジルのメディアは、大きく取り扱った。

オーストラリアのメディアは「女子の水球代表チーム17人が銅メダル獲得を記念してクラブを訪れていた」とし、「キャプテンの選手がバルコニーから落ちたが、大きな負傷にはならなかった。選手たちはそれぞれ離れていた」と伝えた。

ブラジルの記者は「女性選手11人も現場にいた」とし、「けがをした選手はいない」と報じた。

現在、負傷した8人の選手のうち7人は軽傷で、治療後に選手村に戻っている。1人は足の裂傷で軽い縫合手術をして、選手村に戻ると伝えられている。

光州市は、世界水泳の閉幕1日前に起きた事故に対し、対策本部を設置して、再発防止など事故収拾に努めている。

世界水泳組織委員長のイ・ヨンソプ光州市長は「迅速に徹底した事故収拾と共に今回の事故に対する正確な原因究明をして二度とこのようなことが起こらないよう対策を練るように」と指示したという。

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