コロナ禍登校も中断された20代…「心の病」だけが深刻化=韓国

コロナ禍登校も中断された20代…「心の病」だけが深刻化=韓国

コロナ禍登校も中断された20代…「心の病」だけが深刻化=韓国(画像提供:wowkorea)

韓国の20代大学生のAさんは、夜間アルバイトをして生活費を稼いでいた。コロナ禍で、売上が激減した社長は、ある日、Aさんを呼ぶと「申し訳ない」「雇用維持が難しい」と打ち明けた。

職を失ったAさんは、親に助けを求めようかと考えたが諦めた。家族はもううんざりだった。家庭内暴力の中で育った彼は、大人になってからは事実上、家族と縁を切った。

◇家で「心の病」だけが深刻化する

対面授業もコロナの影響で全てキャンセルされた。会う人もなく家に留まっていると「心の病」だけ大きくなった。うつ病に不眠症までがAさんを襲った。

「1時間でもいいからぐっすり寝たい」「どうすれば、このトンネルから抜け出せるか」

Aさんは自身のSNSにこのような心境を書いた。彼は医療機関で処方された不眠症の薬を手にとった。

翌朝Aさんは、救急車に運ばれ家近くの大学病院に運ばれた。AさんのSNSを見た友人がただならぬ状況を感じて119番通報し、自殺を試みたAさんは意識を失ったが、幸い命に支障はなかった。

3日、韓国の中央自殺予防センターの統計分析チームによると、20代の自殺率の上昇は一昨年基準で9.5%を記録し、全世代の中で最も高かった。10代と60代の場合、上昇率は、それぞれ2.7%、2.5%、残りの30〜50代と70代、80歳以上の自殺率は低下した。

◇「生きる理由」を見つけねばならない複雑な現実

Aさんの事例のように、家にばかりいて危険な考えに至る場合が多い。自殺の原因の1位は、うつ病をはじめとする精神的疾患である。「心の病」は、他人とのコミュニケーションにより改善される可能性があるが、コロナはその機会さえなくした。

20代の自殺率がそれ以上の世代よりも依然として低いが、割合としては増加傾向にあるという点が懸念されている。

中央自殺予防センターのペクセンター長は、「子のために当然生きる」という親世代とは異なり、若い世代は生きる理由を自分で見つけねばならない複雑な現実に直面している」とし「西欧の事例のように、核家族化・産業化した社会で20代が精神的健康に関する助けを必要としており、学校システムを介して人生の方向性と意味を提示する案を考えねばならない」と提言した。

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