「手を出したら処刑」北朝鮮で普通の人が絶対に避けるべき商品とは

「手を出したら処刑」北朝鮮で普通の人が絶対に避けるべき商品とは

元山製靴工場を現地指導した金正恩氏(2016年12月9日付労働新聞より)

コロナ対策として昨年から国境を封鎖し、貿易を停止する措置を取っていた北朝鮮。その方針を転換し、先月20日ごろから貿易を再開した。その様子は、各地で捉えられている。

しかし、再開はあくまでも限定的だ。大小問わず国境沿いで活発に行われていた密輸が本格的に再開されたわけではない。それどころか、密輸に加担した貿易業者が処刑されているとの情報が入ってきた。

平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、現地当局が今月初め、密輸を行なっていた人、党の資金のノルマが達成できなかった人らを逮捕し、処刑、または懲役刑、或いは僻地への追放という重い処分を下したと伝えた。逮捕されたのは全部で20人で、対象者を一度に逮捕し、刑は即時執行されたとのことだ。

当局は、貿易の申請の審査を行うと同時に、密輸加担者、党の資金未納者に対する洗い出し作業を先月末まで行なっていたが、その過程で浮上した違反者が一網打尽にされた形だ。

処罰された20人の貿易関係者は、国家貿易に携わっていた人や、国家貿易を利用して個人の密輸に加担していた人で、南浦(ナムポ)、鉄山(チョルサン)、龍岩浦(リョンアムポ)、定州(チョンジュ)から鉄鉱石、金(ゴールド)など中国に売り払った容疑だ。

北朝鮮で金は、個人の所有、取り引きが禁じられており、違反者は極刑に処せられるが、かなりの儲けになるため、手を出す人が後を絶たない。

摘発された人の中には、今年2月に北朝鮮産の高級タバコを中国・遼寧省の庄河の沖合海上で売り渡そうとして摘発された事件の責任者も含まれているとのことだ。

国が許可した国家貿易に携わりながら、党資金を出さなかった者は、教化刑や追放の処分を受けたが、密輸に加担したことが発覚した者はすべて処刑という異例の極刑が下された。

これは、貿易の本格再開を前にして、以前のように密輸が横行することを憂慮し、
抑制策として「見せしめ」を選んで処刑するという、いつもの手法を使ったものと思われる。

一方、ワックの発行が完了し、今月から貿易が本格的に再開するとの見方があったが、未だ制限付きの貿易に留まっているようだ。中国での新型コロナウイルスの感染は抑えられているものの、インドなど世界的な大流行は収まっておらず、当局が貿易の本格的再開に非常に慎重になっている様子がうかがえる。

情報筋は、「国が優先的に必要とする農業関連の物品や建設資材などが(優先輸入の)の品目に該当するが、既に代替品が(国内で)作られ、市場で流通している化学調味料や大豆油など人民消費品(民生用商品)は、優先輸入品目ではない」として、「コロナの状況に対する判断に応じて、貿易再開がさらに遅れるかも知れない」と述べた。

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