金正恩「残酷病院」から脱走者が相次ぐ…わずかな睡眠で死者多発

金正恩「残酷病院」から脱走者が相次ぐ…わずかな睡眠で死者多発

金正恩氏(平壌写真共同取材団)

北朝鮮で2日、朝鮮労働党中央委員会第7期第14回拡大会議が行われ、金正恩党委員長の司会の下、新型コロナウイルスを巡る国家非常防疫活動などについて討議したと、朝鮮中央通信が伝えた。

会議ではまた、金正恩氏が国家の最優先プロジェクトに位置付ける平壌総合病院の建設推進も話し合われたという。

だが、デイリーNKの現地情報筋によれば、同病院の建設現場では1日平均で3人が事故で負傷または死亡しているとされる。5月中旬からの1ヶ月間だけでも、墜落死した兵士や労働者は19人に及ぶという。

ただでさえ栄養状態の悪い兵士たちが無理なスケジュールで作業を強いられれば、事故が起きない方が不思議というものだ。

「1日4〜5時間の睡眠で、厳しい労働に追いやられている兵士たちが、現場で居眠りをして足を踏み外す事故が多発している」(情報筋)

それでも金正恩氏はこの会議で、「平壌総合病院建設者の非常な精神力と献身的な努力によって、困難で不利な条件を果敢に克服し、建築工事が日程計画通りに頑強に推進されていることに満足の意を表した」という。現場の実情を知らないのか、あるいは知っていながら気にしていないのだろうか。

そのような現状に、さすがに現場の兵士たちも耐えかねたようだ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、建設に動員された兵士の脱走が相次いでいるという。

現地の軍情報筋がRFAに語ったところでは、「6月中旬、病院建設に動員された軍の人員に対する一斉点検があったのだが、夜間に実施された点呼で全7千人中の60人余りが脱走していたことがわかった。脱走は以前にもあったが、それでも3月には大隊あたり1〜2人に過ぎなかった。しかし、徹夜で工事に当たれという最高尊厳(金正恩氏)の指示が出て以降、兵士らの不満が増幅したようだ」。

情報筋はまた、「今回の病院建設に軍から動員されたのは、近衛英雄旅団と第8建設局の軍人たちだ。いずれも建設事業の熟練部隊なのだが、そんな兵士らでも音を上げるほど現場の作業はキツイということ」だとしている。

そんな状業では、平壌総合病院を建設するよりも先に、建設作業に当たる兵士たちのための病院を作るべきかもしれない。

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