北朝鮮軍、国境地帯で密入国者を射殺し遺体を放置

北朝鮮軍、国境地帯で密入国者を射殺し遺体を放置

北朝鮮国境地帯の兵士たち(デイリーNK)

新型コロナウイルスの国内への流入を極度に恐れる北朝鮮は、国境警備を極度に強化している。

昨年2月、国家保衛省(秘密警察)は、中国の辺防部隊(国境警備隊)に対して、自国民に国境付近での活動はさせるな、さもなくば銃撃するとの通知文を送っていた。中国当局からの抗議を受け、中国国民をも銃撃する方針は撤回したが、自国民は依然として対象としている。

社会安全省(警察庁)は昨年8月、国境地帯の住民に対して、国境沿いに許可なく接近すれば、人であろうが動物であろうが無条件で銃撃するとの布告を出した。それ以降、人間、野生動物を問わず発見され次第撃ち殺される事態が続発している。中でも、国境警備のために派遣された朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の特殊部隊の暴風軍団は、素行が悪く、次から次へと人や動物を射殺しており、地元民に恐れられている。

そんな中、また尊い人命が奪われる事件が発生した。

両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると、先月25日、金正淑(キムジョンスク)郡で、国境の川を渡り中国から北朝鮮に密入国しようとしている人物を国境警備隊が発見し、その場で射殺した。

この人物は赤ん坊の背負紐をかぶっていたが、性別や赤ん坊がいたか、身元などについて情報筋はわからないとしている。現地では、最近武装したまま脱北した兵士ではないかとの憶測が流れている。

先月23日、同じ金正淑郡の上台里(サンデリ)で、勤務中だった24歳のペクという兵士が、5.45ミリ小銃1挺と銃弾60発を持ったまま、国境の川を渡って脱北する事件が起きているが、「中国でも追われる身となり、死を覚悟して北朝鮮に戻ろうとしたのではないか」(情報筋)というものだ。

ちなみに、兵士脱北の翌日には両江道安全局(県警本部に相当)の大尉家族4人が脱北し、幹部の母と娘は中国公安当局に逮捕されてしまったが、大尉と妻は脱北に成功している。

規定通りなら、遺体は焼却しなければならない。昨年9月に起きた、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)による韓国人射殺事件で、北朝鮮側は「侵入者が乗っていた浮遊物は国家非常防疫規定により海上現地で焼却した」と釈明している。ところが、今回は射殺した遺体を放置しているとのことだ。おそらくコロナ感染を恐れてのことと思われる。

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