トランプ米政権、対北政策の見直し迫られる SLBMの脅威受け

トランプ米政権、対北政策の見直し迫られる SLBMの脅威受け

北朝鮮をめぐる日米韓の関係

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とみられる飛翔(ひしょう)体の発射を受け、対北朝鮮政策の練り直しを迫られる可能性がある。短距離ミサイル発射を「問題視しない」としたトランプ大統領の発言に、北朝鮮がつけ込んだ懸念も指摘されている。

 将来的に北朝鮮がSLBMを実用化すると、ICBMに続く戦略核兵器の運搬手段の確保を意味し、戦略原潜に、グアムや米本土が核攻撃の脅威にさらされる。短距離ミサイルと同じ対応では済まなくなる。

 トランプ氏が先月解任した強硬派のボルトン前大統領補佐官は9月30日、ワシントン市内での講演で、短距離ミサイル発射は「国連安全保障理事会の決議違反だ」と改めて指摘した。

 さらにボルトン氏は、トランプ氏による「違反を気にしない」との態度は、米国が国連の北朝鮮制裁圧力を徹底して履行する意思はないとのメッセージを送ったに等しいと批判した。

 トランプ氏はこれに先立つ9月24日、ニューヨークでの韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談で、短距離ミサイルの扱いについて北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と「話し合ったことはない」と明かした。金氏が米国との約束を破っているわけではないと主張した形だ。

 トランプ政権は9月13日に北朝鮮のハッカー集団を制裁し、ボルトン氏の解任後も北朝鮮への厳然とした姿勢を見せているが、さらなる措置を打ち出せるかどうか、試されている。

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