鬼滅、ジャスティン・ビーバーで受難の旭日旗デザイン 使用に懲役10年という暴挙法案が進行中

鬼滅、ジャスティン・ビーバーで受難の旭日旗デザイン 使用に懲役10年という暴挙法案が進行中

文大統領の考えを忖度した与党議員が発議したトンデモ法案

■「こんな人間が国会議員だなんて」の声も


 14日、韓国与党・共に民主党所属の国会議員が、日本帝国主義を称揚・鼓舞するような振る舞いを行った際に懲役刑などで処罰する「歴史歪曲防止法制定案」を発議した。この法案が可決されれば、旭日旗などを使用しただけでも最大10年以下の懲役または約1940万円以下の罰金刑を科される可能性がある。

 ひと昔前は“紅白の線が放射線状に延びていれば旭日旗だ”と言われてきたものだが、近年の韓国人による旭日旗アレルギーは尋常ではなく、色に関係なく放射線状に延びている線があれば旭日旗認定され、批判されるケースが目立ってきた。マニアックな指摘も少なからずあり、2019年に撮影された韓進グループの会長・趙源泰(チョ・ウォンテ)氏のバックに映った飛行機のジェットエンジン部や、2017年に発売されたバーガーキングのズワイガニバーガーの包装紙が旭日旗に見えると批判の声が上がったこともある。

 さらに悪いことに旭日旗は今年、“受難の年”を迎えており、「鬼滅の刃」の主人公が身に着けている耳飾りや、テレビ朝日の番組「ミュージックステーション」に出演したジャスティン・ビーバーの衣装がそれに似ていると難癖をつけられたことが記憶に新しい。

 さて、今回の与党議員による「歴史歪曲防止法制定案」は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領主導の行き過ぎた反日行為に悪ノリでもしたかのようだ。

 実際に韓国内でも、「こんな人間が国会議員だなんて」、「こんな狂った考え方をするヤツが国の法案を作っているなんて…国全体が狂っていく…」「彼は文大統領のようだ」、「北朝鮮を称揚、鼓舞するやつらにもこの法を適用させよ」などと、この与党議員の背後に大統領を見ている人は少なくない。


■「必ず通過させなければならないでしょう」


 もっとも、「応援します。大韓民国国民であれば、必ず通過させなければならないでしょう」、「これと合わせて日帝時代に幹部であったヤツらの息子を処罰する法律も作りましょう」と、日本憎しでこの法案に賛成する声もある。

 この「歴史歪曲防止法制定案」でどのような行為が歴史歪曲に該当するかの判断は、「真実の歴史のための審理委員会」で検討される。構成メンバーは、公認された大学で韓国史を専攻する副教授以上に15年以上在職した者、判事・検事または弁護士職で15年以上勤務経験がある者などだ。

 仮に可決されれば『帝国の慰安婦』の著者である朴裕河(パク・ユハ)氏や、『反日種族主義』の著者である李栄薫(イ・ヨンフン)氏らの研究に制限がかけられるのは間違いないだろうし、冒頭に記したように監獄送りもあり得る。韓国はますます、民主主義国家から遠のくことになる。

 この法制定案を発議した金容民(キム・ヨンミン)議員は、KAIST(韓国科学技術院)という国内有数の名門校を卒業、長年弁護士として活躍してきた人物である。

 タマネギ男こど国(チョ・グク)氏の法務部長官在職時代は法務・検察改革委員会委員として活動。検察と対峙し、代表的な“親・゙国的な人物”といわれている。

 韓国の大学教授から「゙国の子分」と批判され、議員は名誉を棄損されたとして約970万円の損害賠償請求訴訟を起こしたこともあるが、一審で敗訴し、控訴はしなかった。

 金容民議員が所属する与党・共に民主党はリベラルを志向し、文大統領を筆頭に党代表に選出されたばかりの宋永吉(ソ・ヨンギル)議員や、次期大統領選への出馬が噂される京畿道の李在明(イ・ジェミョン)知事など、人権派弁護士出身の議員が少なからず在籍している。


■米国側が「人権抑圧」と異例の指摘


 そんな人権派が権力を握る韓国にとって、いささか不名誉な指摘が相次いだ。

 米国国務省は3月末に刊行した「2020年国別人権報告書」で、韓国の人権軽視に言及し、4月15日には米議会が韓国の人権抑圧を非難する公聴会を開催。韓国ではなく北朝鮮の間違いではないかと思われるほど、米側の対応はいずれも異例だった。

 そんな指摘を反映してか、与党の支持率は28%と文政権始まって以来の危険水域に直面している。

 旭日旗そのものに話を戻すと、加藤勝信官房長官は18日の定例会見で、旭日旗の厳罰化法案に言及した。記者からの質問に答える形で、「その意匠が日の丸と同様に太陽を模しており、出産や祝日のお祝いの旗である。日本国内で現在も広く使われており、特定の政治的、差別的な主張という指摘は適切ではない」と述べている。

 さらに「政府としては韓国を含めた国際社会に向けて、旭日旗を掲げることが政治的、差別的な主張ではないと今後も説明を続けるつもりだ」とも付け加えた。

 加藤官房長官の対応は当然のものだが、これを受けた韓国メディアはいつものごとく、「旭日旗は戦犯旗だ」と反論を続けている。歴史の歪曲をしているのは誰なのだろう。

羽田真代(はだ・まよ)
同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、執筆活動を行っている。

デイリー新潮取材班編集

2021年5月21日 掲載

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