森法相も抗議する韓国民間団体の呆れた所業 東京五輪を揶揄 過去には「嵐」も標的

森法相も抗議する韓国民間団体の呆れた所業 東京五輪を揶揄 過去には「嵐」も標的

問題のポスター(VANKのフェイスブックより)

 まさに異例の対応である。森雅子法相は2月28日、放射能汚染を連想させる東京五輪のポスターを製作した韓国の民間団体に対し、「さまざまなルートを通じて抗議し、対抗策をとる」と表明したのだ。このポスターを制作したのは、サイバー外交使節団を称する「VANK(Voluntary Agency Network of Korea)」。過去にも色々問題があったそうで……。

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 問題のポスターは1月6日、ソウルの在韓日本大使館建設予定地のフェンスに貼られた。白い防護服姿の人物が、放射能をイメージしたような緑色に燃える聖火リレーのトーチを持って走る図柄で、東京五輪のエンブレムや日の丸、そして「TOKYO2020」の文字もある。東京五輪と福島原発事故を結び付けて揶揄したものだろう。国際オリンピック委員会(IOC)はVANKに対し、政治的メッセージのためのオリンピックエンブレムの不正使用にあたるとし、非難する声明を出している。しかし、件のポスターは今もVANKのホームページに掲載されたままである。

「VANKは、韓国政府のプロパガンダを代行する団体です」

 と解説するのは、ジャーナリストの崔碩栄(チェ・ソギョン)氏である。

「民間団体であることを強調していますが、韓国政府から予算をもらっているので、政府の関連団体ともいえます。この団体が政府の影響下にあることは明らかです。例えば韓国政府が日本との関係改善を行おうとしている時には、慰安婦団体は必ず反対しますが、VANKは政府に対して批判的な意見は一切言いません。3月1日の三一節(韓国の独立運動を記念する日)や日本の終戦記念日の8月15日には、韓国のメディアに反日のネタを提供する時もあります」

 VANKの設立は1999年。当初は、海外にペンフレンドを作り、交流を通じて韓国の正しい姿を伝えることが目的だった。ところが2005年に、「真珠湾攻撃」「南京大虐殺」「フィリピン捕虜虐殺」の動画を製作。ウェブ上でアメリカやアジア各国に広報する「ディスカウント・ジャパン」(日本の地位失墜)運動を始め、反日団体として知られるようになった。団長の朴起台(パク・キテ)氏は、韓国の外交通商部スポークスマン室コミュニケーション諮問委員、大統領直属青年委員会メンター委員、ソウル市広報大使を兼務している。


■嵐にクレーム


 これまでVANKがターゲットにしたのは、日本海呼称問題、竹島問題、慰安婦問題などで、特に熱心なのは日本海呼称問題という。世界中の地図製作会社や出版社に、日本海(Sea of Japan)だけでなく東海(East Sea)も併記するよう訂正を求めている。2006年10月には、ジャニーズの「嵐」が同年7月に発売したアルバム『ARASHIC』のジャケットで、Sea of Japanと表記した世界地図を使ったことに対し、商品の不買運動を行う構えをみせた。実際、2007年6月7日付の毎日新聞がこう報じている。

〈日本の人気アイドルグループ「嵐」のポスターが天井から何枚もつり下げられている。ソウル市の中心街・光化門にある大手レコードチェーン店。昨年7月、韓国進出第1弾のアルバム発売当日、少女たちの長い行列ができた。
 ところが2週間後、店頭からアルバムが突然消える。「レコード会社から回収を指示された。別のジャケットに差し替えられ、再入荷した」と店員は振り返る。
 元のジャケット写真はメンバーのバックに世界地図をあしらい、「Sea of Japan(日本海)」の文字がかすかに見えた。韓国では日本海は「東海」と表記される。「ジャケットは帝国主義・日本の象徴だ」「不買運動を起こす」。インターネットの掲示板は抗議の書き込みであふれた〉

 2009年には、韓国の焼酎メーカー眞露の支援を得て、「サイバー独島士官学校」を設立した。独島(竹島)は韓国の領有であるという情報宣伝活動を行う工作員を養成するためだ。13年には、VANKは光云大学校社会科学大学や漢陽大学校国際文化大学などと業務提携し、VANK講座を開設。VANKの活動を行えば学生は単位を取れるという。

「VANKは、中学生や高校生、大学生をボランティア会員にして、インターネットやSNSを使って宣伝活動を行わせています。特に英語や中国語のできる学生を会員にしています。会員になった学生は、VANKで活動することは愛国心の現れと思い込んでいるようです」(同)

 崔氏の知り合いにも、VANKの会員がいたという。

「高麗大学の学生で、ネットで竹島問題や日本海呼称問題、旭日旗問題の宣伝活動を行っていました。ところが、宣伝活動をやっているうちに、違和感を覚えたそうです。彼は書籍やネットで、日本海呼称や旭日旗などを調べていくと、VANK側の主張が強引な解釈だと思うようになったといいます。自分のやっていることに疑問を持ち、結局VANKを辞めました。彼が言うには、自分の人生の中でVANKの活動をしていた頃は、暗黒の時期だったと言っています」(同)

 VANKの活動を支援しているのは、もっぱら学生ばかりで、知識人や歴史の研究者などは関与していないという。

「自分たちの意見を正当化しようと、隣国の悪口を世界中に広めるなんて国は他にありません。日本海だって、東海と呼んでいるのは韓国だけ。日本批判をして貶めようなんて、嘆かわしいというしかありません」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年3月6日 掲載

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