【解説】韓国はIPEF参加でGDP最大2.1%増加予想 中国による報復リスクを凌駕

米国が主導する新たなインド・太平洋地域の経済協力体系であるIPEF(Indo−Pacific Economic Framework/インド・太平洋経済フレームワーク)に参加することで、韓国は国内総生産(GDP)が最大2.12%増加するとの分析が出ている。

韓国経済研究院(KERI)は13日、「インド・太平洋経済フレームワーク(IPEF)の経済的効果」という報告書を通じてこのような分析結果を出した。

2021年の韓国の実質GDP= 1,910兆7,450億ウォンを基準にすれば、IPEF加入で韓国のGDPは最大40兆1,256億ウォン増えるという見通しであるとKERIは示している。

インド・太平洋地域が経済協力体を成し、中国を排除した経済共同体を構築する場合、戦略産業による中国輸出が減少する可能性があるが、域内市場進出とユーターン企業に対する支援など政府政策によって効果的に支えられれば、IPEF加入の肯定的な効果が負の効果を相殺し、このようなGDP成長を示すことができると予想された。

IPEF加入は韓国経済に肯定的側面と否定的側面が共にある。韓国などIPEF加盟国が戦略商品の対中国輸出入を規制する場合、対中国輸出減少によるGDP減少効果とともに内需産業の拡大、他地域への輸出増大が共に現れる。

同報告書では、戦略産業(品目)として、ウランを含む鉱物、原子力を含む鉱物、リチウムやコバルトなどバッテリー原料を含む鉱物、半導体を含む電気電子、通信など5大品目を特的している。戦略品目に対する加盟国の対中国輸出入に制限を受け、韓国も短期的には国内総生産(GDP)減少などが予想される。だが、域内市場などで中国の「空席」を韓国が代替できるよう政府政策が適切になされれば、損失を相殺しても十分な肯定的効果が期待できるとKERIは分析した。

 ※実際に韓国と中国の対世界輸出競合度指数は徐々に高まっている状況だ。昨年、韓国貿易通商研究院は、化学・一般機械・自動車・電気・機械などが属する「中高位技術産業」分野で韓国と中国の対世界輸出競合度指数が2011年の0.347から2021年0.390へと、0.043ポイント上昇したという研究結果を発表している

KERIは、国際間商品取引と資本の移動により地域が連携した多地域・多部門CGEモデルを構築し、4つのシナリオで経済的影響を推定した。

KERIの報告書を基に本紙が翻訳・作成

IPEF加入で体中国輸出が減少する否定的効果と域内市場で中国を代替する肯定的な効果を分析(下表でシナリオ2、対中国規制既存の70%水準と仮定)した結果、韓国のGDPは2.12%(40兆1,256億ウォン)増加することが分かった。

短期的にはシナリオ2の可能性が最も有力である。成長の見通しがますます低くなる中国が米国との葛藤を高めることは負担になる状況であり、過去オーストラリアに対する経済報復を行ったときも中国が全くメリットを得られなかった経験があるためだ。さらに、習近平国家主席の三選を控える中国が対外リスクを拡大させるだけの状況にないという見通しだ。

ただし、中長期的には中国の報復措置を排除できず、シナリオ4に進む可能性にも備えなければならないとKERIは促した。この場合も韓国政府が企業支援政策を具体化すれば、GDPは1.17%(22兆3557億ウォン)増加すると予想された。

チョ・ギョニョプKERI経済研究室長は「インド・太平洋地域内で中国を排除したり、中国依存度を最小化したりする目標が内在している」とし「戦略産業分野の対中国輸出入制限が予想される。加入効果を高めることができる」と明らかにした。

同報告書は、IPEF加入を契機に成長勢いを高めるために中国を代替できるように産業競争力を強化する措置が必要だと指摘した。政府の財政的・制度的支援によって研究開発(R&D)投資に対する税制支援拡大これが必要だと強調している。

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