アフリカ系米国人博物館が開館、苦難と栄光の歴史を展示

【9月25日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は24日、米首都ワシントン(Washington D.C.)で開かれた「国立アフリカ系米国人歴史文化博物館(National Museum of African American History and Culture)」の開館記念式典に出席した。

 ブロンズ色の装飾に包まれた3万7000平方メートルの面積を誇る博物館前には数千人が集まり、米国初の黒人大統領であるオバマ大統領が同博物館開館の歴史的なテープカットを行うのを見守った。

 大統領職を退くまで数か月を残すのみとなったオバマ大統領は、歌手のスティービー・ワンダー(Stevie Wonder)さんや、テレビ司会者のオプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)さんら有名人も出席した開館記念式典で、「建物の荘厳さ以上にこの博物館の開館を特別な出来事にしているのは展示物の内容だ」と述べた。

 またオバマ氏は「アフリカ系米国人の歴史は、米国自体の歴史から切り離されるものではない。それは米国史の裏にあるものではなく、米国の物語そのものだ」と付け加えた。

 国立アフリカ系米国人歴史文化博物館は、スミソニアン博物館が展開する博物館や研究施設としては19番目のもの。米国で差別を受けてきたアフリカ系米国人の歴史的真実やその功績と文化を記録・展示する初の国立博物館だ。

 見る者に強い印象を与える同博物館は、ホワイトハウス(White House)やワシントン記念塔(Washington Monument)の近くという最高の立地にあり、ブロンズ色の塗装が施されたすかし細工のパネルが3層の逆ピラミッド状の建物全体を覆っている。館内にはその半分近くが寄贈品という3万4000点以上の品が収蔵されている。

 約100年前に最初に構想された同博物館は、米国各地で黒人男性が警察官に射殺される事件が相次ぎ人種間の緊張が高まる中で開館を迎えた。

 オバマ大統領は、「この博物館は、抗議行動と国に対する愛が共存するだけでなく、お互いに知識を与え合う存在であることを理解するための場所だ」と述べ、「想像を超えるような困難の中でも米国は前進してきた。この博物館は、米国の歴史に関する討論の背景について教えてくれる存在だ」と付け加えた。(c)AFP/AFPBB News