新型コロナ流出説が再燃、米国と中国の熾烈な「情報戦」が始まる 「陰謀論」と一蹴していた米国メディアが論調を一転

新型コロナ流出説が再燃、米国と中国の熾烈な「情報戦」が始まる 「陰謀論」と一蹴していた米国メディアが論調を一転

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(福島 香織:ジャーナリスト)

 新型コロナウイルス感染症の猛威は一向に終息しないどころか、恐ろしい速さで変異して3波、4波の流行が世界各地を襲っている。「ウイルスの人類への適応能力があまりに早い」ことから「実験室流出説」「人工ウイルス説」が今、再燃。実験室流出説を信じてきたトランプ元大統領はかつて中国に対して最低10兆ドルの賠償金請求を行うつもりだったという。

 ワクチン接種が広まり、とりあえず死者増加に歯止めがかかってきたこともあり、いよいよこの甚大な人的犠牲と経済的被害をもたらした新型コロナパンデミックの責任問題が国際社会の焦点になってきそうな気配だ。果たして実験室流出なのか、それは中国の武漢ウイルス研究所からの流出なのか。

米国のコロナ対策トップへの疑念

 米国エネルギー省傘下の生物防衛研究所の情報部門は、2020年5月27日に提出した機密レポートで、中国の“コウモリコロナウイルスにおける機能獲得(GOF)”研究の過程でウイルスが流出したと結論づけていた。そのレポートの存在を米シンクレア・ブロードキャスト・グループが独自ダネとして5月3日に報じたことから、実験室流出説が改めて注目を浴びるようになった。

 その後、米国のコロナ対策トップである米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長のメールが情報公開請求に応じて公開されたのだが、その中で、意外な(あるいは予測された)事実が次々と判明していった。

 注目を浴びたのは、免疫学者のクリスチャン・G・アンダーセンから2020年1月31日に送られたメールだ。アンダーセンは「このウイルスのゲノムは進化論から想定されるものとは矛盾している」と人工ウイルスの可能性があることを指摘。これ以降のファウチの関係者とのメールの流れから、ファウチが当初から武漢ウイルス研究所のコウモリコロナウイルスGOF実験と新型コロナウイルスの関係を知っており、そのうえで、当初は明確に実験室流出説を完全否定していたのではないか、と推測される。武漢ウイルス研究所のコウモリコロナウイルスGOF実験には、「コウモリ女(Bat Woman)」とあだ名されていた生物学者、石正麗のチームが関わっていた。

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