インドネシア、ジョコ政権2期目は苦難の船出 勢いづくイスラム推進派に阿り、改革路線は修正やむなし

 5月6日から1か月間続くラマダン。

 断食により心身を清め、争いごと、不適切な言動、喫煙、性交渉などがご法度とされる、イスラム教徒にとっては、1年で最も神聖な月だ。

 そのラマダンの真っ只中、「禁断の掟」を破り、 世界最大のイスラム国家、インドネシアの首都ジャカルタで、先の大統領選結果に不満を抱く抗議のデモや暴動が発生した。

 少なくとも6人が死亡、約200人(23日現在、国家警察庁)が重軽傷を負った。これを受け、インドネシア政府はソーシャルメディアのアクセスを制限し、沈静化を図った。

 安全確保のため、在インドネシア日本大使館は在留邦人に注意勧告を行い、ジャカルタ日本人学校など多くの学校関連施設も臨時休校を余儀なくされた(動画参照)。

 暴動の発端は21日、4月の大統領選集計結果で選挙管理委員会が、「現職ジョコ大統領(57)の再選」を正式発表したこと。

 対立候補だった元陸軍エリートの野党党首プラボウォ氏(67)が、「選挙結果は不正」と反発。反ジョコ陣営ら民衆が暴動を起こした。

 選挙結果に異議申し立てをすれば、6月の憲法裁判所の裁決まで、確定がずれ込むことになる。

 しかし、同氏は2014年の前回大統領選でもジョコ氏に敗戦。選挙結果を不服とし、同裁判所に提訴したものの却下された経緯がある。今回も選挙結果が揺らぐことはない。

 多様性を支持する穏健派のジョコ氏は今回、得票率が55.5%。プラボウォ氏の44.5%を11ポイント上回り、再選を確実にした。

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