完全に見限られた中国市場、外資系小売の撤退やまず 習近平が叩き壊した中国経済、“帰りのバス”に乗り遅れるな

(福島 香織:ジャーナリスト)

 日本の代表的な百貨店、「バラの包みの高島屋」が中国から撤退することになった。折しも、仏資本の大型スーパー、カルフールが中国量販店の蘇寧に株の8割を叩き売って、中国市場撤退を表明した直後。マクドナルドの中国事業も2017年に中国中信集団(シティックグループ)に買収されたし、アマゾン・ドット・コムも中国国内向けネット通販事業からの撤退を発表。いよいよ小売業界の中国市場撤退ラッシュもピークに入った感がある。

 フランス資本スーパーの星、カルフールは6月23日に、中国事業の株の80%を中国の家電量販店を前身とする小売・EC大手の蘇寧電気・蘇寧易購に譲渡すると発表した。カルフールは今年(2019年)末までに中国市場から完全撤退するとも宣言。蘇寧は同時に、子会社の蘇寧国際がカルフール中国の株80%を48億元で購入したと発表した。残りの20%の株はカルフール集団が保持しているが、その残り20%の株もいずれ譲渡する模様で、それが譲渡し終わったとき、カルフールの中国市場完全撤退が完了するということらしい。今後は、中国のカルフールは蘇寧のスーパーということになる。

カルフールの功績と転落

 カルフールは欧州最大、世界第2位のスーパーチェーンで、1995年に中国市場に進出した。全国22省51都市に210の大型店舗および24のコンビニ商店を構え、6つの配送センターを運営。店舗総面積は400万平方メートルという。だが、昨年の中国市場における売り上げは299.5億元。前年比7.67%減で純利益はマイナス5.6億元の赤字だった。

 蘇寧は2018年の営業収入が2453.11億元で、純利益は133.28億元。営業収入は2017年比で30.53%増。利益の源泉はネット通販が主流になりつつあり、ECサイト蘇寧易購には1万1000以上の加盟店をもっている。7年連続して中国の「100強チェーン」のトップである。

 カルフールの中国市場における全盛期は、私の北京勤務(2002〜08年)と被っているので、完全撤退のニュースはちょっと感慨を覚えた。中国にカルフールの第1号店舗が誕生したのは1995年、北京で最初の外資超市(スーパー)だった。北京市民に「家楽福」として親しまれるようになったのは、2004年の方円店オープン以降ではないかと思う。当時、中国人の友達と「カルフールに行く」というのは単なる買い物以上のイベント感があった。

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