トランプ信奉者が勇み足、政権の極悪性を暴露 政権高官2人が理論づけた「トランプ・ドクトリン」に猛批判

保守、リベラル双方から集中砲火を浴びるアントン論文

 ドナルド・トランプ政権の国家安全保障会議(NSC)のスポークスマンを務めたことのあるマイケル・アントン氏(49)が4月20日付けの「Foreign Policy」春季号に発表した論文が袋叩きに遭っている。

 タイトルは「The Trump Doctrine:An insider explains the president's foreign policy」(トランプ・ドクトリン:政権内部の人間が大統領の外交政策を説明する)。

(https://foreignpolicy.com/2019/04/20/the-trump-doctrine-big-think-america-first-nationalism/)

 左派だけでなく、保守派の知識人からも集中砲火を浴びている。

 高級誌「ニュー・リパブリック」の新進気鋭の女流編集者(外交担当)のヘザー・S・ホーン氏はこう切って捨てる。

「ドクトリンというのは、大統領の政治上の主義、政策上の公式宣言のことを言うものだ」

「トランプは筋の通った哲学を持ったステーツマンか、あるいは常軌を逸した病的自己中心主義者で自負心の強い民族的ナショナリストか、という無意味な命題をここ数年間追い求め、トランプを徹底的に弁護してきた人物の無謀な探求だ」

(https://newrepublic.com/article/153669/foolhardy-quest-define-trump-doctrine)

 米国の政治は「理念と理念のぶつかり合い」だと指摘する人が少なくない。政権を取った大統領の理念が内政・外政を形づくり、政治の流れを左右する。

 それを「モンロー・ドクトリン」とか、近年では「グアム・ドクトリン」とか、政治学者たちが名づけ、メディアが定着させてきた。

 ドクトリンはラテン語からきた「Teaching(キリスト教会で諭す信仰)」という意味だ。それが米国では時の施政者の政治理念を表わす語になってしまった。

 朝令暮改で行き当たりばったりな政策を2年半続けてきたトランプ大統領には、そうした確固たる政治理念があるのか、どうか。

 それはいまだに「クリントン・ドクトリン」も「オバマ・ドクトリン」といった表現がないことからすれば、「トランプ・ドクトリン」とは何か、を問うこと自体、まさに「無謀な探求」であることは間違いない。

 その探求自体、時期尚早なのだろう。

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