中国で加速する地域間連携強化の実態 インフラ整備、産業高度化が地域経済の構造を変えていく

1.地域間連携強化の背景

 この1〜2年、中国で地域間連携の強化が加速している。

 代表的な事例は、広東省を中心とする「香港・珠海・マカオ大湾区」(グレートベイエリア)、上海市を中心とする「長三角」、そして北京市を中心とする「京津冀」(北京天津河北省)の3つである。それに加えて、重慶と成都の間でも連携強化の動きが見られている。

 これらの地域はそれぞれが異なる特徴を持っているが、最近になって地域間連携の強化が促進されている背景として、以下のような共通の要因があると指摘されている。

 第1に、高速鉄道、高速道路など大規模交通インフラ整備の進展に伴い、都市間の移動の利便性が高まり、広域内の相互連携が緊密化したこと。

 第2に、経済発展の高度化とともに中核都市単独での発展の限界や矛盾が表面化し、その問題に対応するために周辺都市との連携強化の必要性が高まったこと。

 第3に、都市化の進展や高度な産業集積の形成とともに、新たに大規模産業を誘致することが困難になり、各地の産業構造の特性を生かした形での地域経済の発展を目指さざるを得なくなってきたこと。

 第4に、主要都市の環境基準がますます厳しくなる方向にあり、サービス産業中心の中核都市と製造業中心の周辺都市・地域との間で棲み分けが進んでいること。

 第5に、貧富の格差の縮小のためには広域経済圏の発展が望ましいこと。

 こうした要因が指摘されている。

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