日露オープンイノベーションの始まり 世界を視野に大きく動き出した両国のテック企業

日露オープンイノベーションの始まり 世界を視野に大きく動き出した両国のテック企業

水素燃料で飛行するドローン。飛行時間は3時間を実現

 今年、日本の10月は大型台風、豪雨の襲来、ラグビーワールドカップにおける日本代表の活躍、22日には即位の礼正殿の儀が執り行われるなど、記憶に残る1か月であった。

 同時に日露のオープンイノベーションにとっても画期的な1か月であった。

 具体的には、10月6〜9日に日本CTOフォーラムがモスクワを訪問、スコルコボ・イノベーションセンター、ロスアトムなどを訪問した。

 翌週の10月14〜18日には幕張メッセで開催された「CEATEC 2019」にロシアから12社が来日、CEATEC会場でのブース展示に加えて来場者向けのセミナー、空いた時間を利用して都内のテック企業を訪問した。

 さらに10月21〜23日にはモスクワ・スコルコボで開催された「Open Innovations Forum 2019」にROTOBOが協賛参加、日本から20社の訪問企業団とともに日本関連セッションを開催、日本ブースを設置してロシア企業向けのリバースピッチ開催を行った。

 そして10月30日〜11月1日には千葉・柏の葉で開催された「Asia Entrepreneurship Award 2019」にロシアのテックベンチャー3社が参加した。

 筆者がロシアのテック投資に関わって10年以上経つが、過去を振り返ってみても1か月の間に日露双方のテック企業がこれだけ頻繁に往来し、かつ密に交流したケースは思いつかない。

 今回はこのうち筆者も関わったモスクワでの2つのイベントについて紹介したい。

日本CTOフォーラムのロシア訪問

 日本CTOフォーラムとは、日本能率協会が主催する国内大手テック企業のCTO(最高技術責任者)の集まりである。つまり日本を代表するテック企業の技術の目利きの集まりといえる。

 今回、ロシアを訪問したのは今年のノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏を有する旭化成をはじめ化学、電機、機械、素材、食品など13社であった。

 初日は朝一番で味の素がモスクワ市内に1998年に設立した「Ajinomoto Getnetika Research Institute」を訪問、研究所の概要に関するレクチャーと施設見学を行った。

 この研究所は日本企業によるロシア国内のR&D施設としては筆者が知る限り唯一の施設である。

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