新型コロナに怯える中国での生活、一変した上海の今 ある日突然襲ってきた恐怖、人も車も消えた街の様子

新型コロナに怯える中国での生活、一変した上海の今 ある日突然襲ってきた恐怖、人も車も消えた街の様子

人通りが減った上海のショッピングエリア(2020年2月12日、写真:ロイター/アフロ)

(山田 珠世:中国・上海在住コラムニスト)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、中国がこれほどまで混乱した状況になることを誰が予想しただろうか。

 上海市に住む筆者も春節(旧正月)直前まで、新型コロナウイルスの“深刻さ”を全くと言っていいほど認識していなかった。

 上海では1月初旬に小中学校の期末テストが終わり、同月中旬には実質冬休みに入っていたため、春節前には多くの友人が旅行に出かけていた。春節休暇期間中に旅行を予定している人も多かった。大みそかの前日(1月23日)には、同日午前10時から「湖北省武漢が封鎖(公共交通機関をすべて運行停止。空港、鉄道駅を閉鎖)された」という情報が入った。それにもかかわらず、友人らの多くが「春節期間中の旅行どうする?」などと話し合っていた。筆者自身も、友人家族と一緒に旧正月当日から浙江省に旅行する予定をキャンセルするつもりはなかった。

 ところがその夜、子どもたちの担任教師からチャットアプリ「微信(WeChat)」のグループチャットで、「冬休みに入ったら、上海を離れたか否か、今後上海を離れる予定があるか否かを報告するように」との連絡が入った。数日後には「37.2度以上の熱がないか、どの都市にいるか(上海にいるか、湖北省か、それとも他都市か)」を毎日報告するように、との連絡があった。我が家は迷った末、家族旅行はキャンセルすることにした。

 そのころすでに上海でも、ウイルスや武漢の感染者に関するさまざまな情報が飛び交っていたが、「外出を控える」ほどの状態ではなかった。実際、大みそか(1月24日)には友人家族が我が家を訪れたし、筆者の家族も旧正月の朝、友人宅に遊びに行った。

関連記事(外部サイト)