ロシアを襲うコロナ禍、毒殺未遂、SDGsの三重苦 再生可能エネルギーへの世界的転換にもだえるプーチン政権の晩鐘

ロシアを襲うコロナ禍、毒殺未遂、SDGsの三重苦 再生可能エネルギーへの世界的転換にもだえるプーチン政権の晩鐘

エネルギーのよる収益で国民経済を浮上させてきたプーチン大統領にとって、再生可能エネルギーへの世界的転換は真綿で首を絞められるようなもの(写真:AP/アフロ)

(山中俊之:神戸情報大学院大学教授/国際教養作家)

 日本メディアでコロナ禍に関するニュースにばかり接していると、世界情勢の重要な動きを見落としてしまう。石油・天然ガスに依存するロシア経済の暗澹たる現状とプーチン政権の行方はその最たるものではないだろうか。

 ロシア関連のニュースというと、日本メディアでは北方領土問題ばかりでロシア政治や経済についてはほとんど報じられない。一方、世界のメディアでは、残念ではあるが北方領土はほとんど話題にならない。ロシアが日本に返還する可能性は極めて低いと捉えられているからだ。

 ロシア経済は、コロナ禍、反体制指導者ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件、環境問題への対応を重視するSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の三重苦により大きな打撃を受けている。

 より良い世界を構築するためのSDGsにより経済が打撃を受けているというのは、奇妙な表現である。しかし、化石燃料に依存するロシア経済においては、SDGsは追い風にならない側面もあるためあえてこのような表現を使っている。

 この経済的な打撃は、プーチン政権にも大きな影を投げかけている。

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