独裁への曲がり角? コロナ下で強権化するフランス 警察官の撮影を禁じる悪法と抗議活動を巡るパリからの報告

独裁への曲がり角? コロナ下で強権化するフランス 警察官の撮影を禁じる悪法と抗議活動を巡るパリからの報告

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 フランス・パリで抗議デモが激化している。悪意を持って警察官の写真や映像を撮ることを犯罪行為とみなす法案に対する抗議デモだ。フランスで何が起きているのか。現地在住のジャーナリストが語る。

政府がコロナ治療薬を認めない理由

 新型コロナウイルスのワクチンが開発されたというニュースが米国からやって来た数日後、ユーモアあるビデオがフェイスブックでシェアされた。声を出して思わず笑ってしまった後、ぞくりと背中が冷えて、そして忘れることができない。

 それは2005年に放映された人気番組「ギニョール」のワンシーンだ。実際の人物に似た人形を使い、声も似せ、その時の社会や政治のニュースを面白おかしく数分で解説するギニョール。この日は白衣を着たムッシューというキャラクターがニュース番組に招待され、伝染病について話した。

司会者:「では、ワクチンを打たないと」

ムッシュー:「いえ。彼らが病に倒れてから治します」

司会者:「人々が病にかかるまで待つ?」

ムッシュー:「薬を売るために。もちろん」

司会者:「薬を売る?」

ムッシュー:「薬の値段を2倍してから」

司会者:「ひどい!」

ムッシュー:「そのために私たちはいるんです、薬を売るために。薬を売るには病人が必要。ビジネスプランは明快、1にワクチンはない、2に世界的伝染病、3に薬がなかなかできない」

司会者:「なぜ薬がすぐできない?」

ムッシュー:「それはビジネスプランの一部。死者が200万になるまで待つ」

司会者:「えっ?」

ムッシュー:「病のカオスになればみんな薬を買うでしょ。子供が3人いるお父さん、2人が死んだら最後の1人のためにいくらだって出すでしょ。車を売っても」

司会者:「ひどい!」

ムッシュー:「その後のビジネスプランが最高。ワクチンが1年後にできる」

司会者:「よかった!」

ムッシュー:「それはパンみたいにどんどん売れる」

司会者:「値段は3倍だったりして?」

ムッシュー:「いや、最初のワクチンは効かないから」

司会者:「なぜ?」

ムッシュー:「ビジネスプラン!」

司会者:「恐怖だ」

ムッシュー:「効くワクチンもそのうち作ります。バカじゃないからね」

司会者:「全部コントール下・・・」

ムッシュー:「私たちはプロ」

 世界的な伝染病である新型コロナについては、いろいろな解釈、意見が飛び交い、今や何が本当で何が嘘だかわからない。ただ、このギニョールがフランス人の心に残ってしまうのは、あまりにも現状と似ている上に、新型コロナが騒がれ始めて間もなく、マルセイユの著名な伝染病専門家で生物学者、ウイルスの研究で2010年にフランスの科学大賞も受けているディディエ・ラウル氏が、新型コロナに効くと言われ、既に存在している抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを推奨したにも関わらず、政治家たちが治療薬として決して認めない有名な話を思い出すからだ。彼以外の多くの医師、専門家も効果を認め、効かない人がいたとしても副作用のリスクは少ないと言うのに、だ。

 人々は結果、ギュニョールのこのビデオが出回るずっと以前に、この薬があまりにも安すぎるからだろうという皮肉な答えを出した。伝染病が始まったばかりなのに、安い既存の薬で騒ぎがおさまっていしまったらビジネスプランが大失敗なのだろうと。この薬は、しかしフランス軍隊では対コロナ治療薬として常用されていると密報されている。

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