トランプが最後に連発する駆け込みアクションの意味 バイデン政権誕生で問われる日本の覚悟

トランプが最後に連発する駆け込みアクションの意味 バイデン政権誕生で問われる日本の覚悟

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(福島 香織:ジャーナリスト)

 トランプ政権の任期が残りわずか10日余りとなった1月9日、ポンペオ米国務長官は米国と台湾の交流制限撤回の声明を出した。この声明によれば、これまで国務省が課してきた外交官や高級官僚、公務員らの米台相互交流への制限がなくなる。

 続いて1月12日には、ホワイトハウスが、2018年2月に制定された「開かれたインド太平洋戦略」の枠組みに関する機密文書を公開した。それによると、日本の尖閣諸島、台湾、フィリピンをつなぐ中国の防衛ライン「第一列島線」の中国側の空域、海域も米国が死守すると明記されていた。この機密文書は最初オーストラリアメディアが報じ、その後、ホワイトハウスが公表した。機密文書は本来なら少なくとも30年間は秘匿されるものであり、それが外国メディアにリークされてから公表されるのは極めて異例である。

 なによりも、こうした任期終了が迫ったカウントダウンのタイミングで、トランプ政権が日本を含むアジアの安全保障にかかわる重大なアクションを駆け込むように実行していることの意味を、日本人としてはいろいろ考える必要があるだろう。

台湾との公的接触の自主規制を解除

 ポンペオ国務長官は1月9日の「米国と台湾の公的交流制限解除」の声明で以下のように述べた。

「台湾は活力に満ちた民主国家であり、米国が信頼できる協力パートナーである」
「しかし数十年来、米国国務省が制定した複雑な自主規制措置により、外交官、公務員、その他官僚同士が互いに行き来することに制限があった。米国政府は一方的にこれらの措置をとり、北京の共産党政権に配慮してきた。今後はこのようなことはない」
「今日、私は宣言する。これら自主規制を解除する。国務省がこれまで国務長官名義で行政機関に命じた、台湾関係におけるすべての“接触ガイドライン”を無効にする」

 そして、「米国在台湾協会(AIT)のほか、『外交事務準則』『外交事務マニュアル』にある行政当局および関連部門と台湾の接触に関する規則の部分は、すべて廃止する。台湾関係法が規定する行政当局と台湾の関係は非営利組織AITにより処理する」とし、声明を次のように締めくくった。

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