人身売買、拉致「人が一人消えても、気が付かない中国」

人身売買、拉致「人が一人消えても、気が付かない中国」

不老長寿を望む富裕層に大人気、 「膳福苑御衛中」(北京の薬膳レストラン)の料理

 2021年4月、人間は生まれたからには、もれなく死ぬ。いや、医学上死んだと認定されても、火葬までの時間の中で生き返る人もいなくはない。できれば火葬中に生き返り、生きたまま燃やされるのではなく、昔ながらの土葬で生き返る奇跡にあやかりたい。そう思うのは、人間のエゴだろうか。

 土葬がメインだった中国。あんなに広い領土の中で、最近は、土葬できるスペースがなくなり、火葬がポピュラーになってきている。しかし、中国で、上級国民と呼ばれるお金を糸目をつけずに使える国民は、相変わらずの土葬にこだわっている。主に、亡くなった人の遺言だったりもする。しかし、公的には、火葬をしなければならない。

 そこで、死んだ身体=遺体を調達してくる「裏の仕事」がある。人口の多い中国のこと。ホームレスなど、いなくなっても誰も探さない遺体は、なくはない。なくはないけれど、そう簡単に見つかるわけでもない。

 2017年のこと。中国広東省の36歳の男性が消えた。この男性は、ダウン症という持病を持っていた。路上でゴミ拾いをしている時に、仕事人に声をかけられて、ついて行ったとみられる。その後、酒をシコタマ飲ませられて、泥酔させたうえで、棺桶に入れられた。

 その少し前に、同じ広東省に住む富裕層の男性が、癌で死んでいる。そう、土葬は、この男性の遺言だった。

 富裕層の男性の代わりに、36歳の男性が、生きたまま火葬された。立派な殺人だが、36歳の男性の生き死にが、富裕層の家族が知っていたかは永久に謎だ。家族は、仕事人に、約178万円支払った。拉致犯が、約150万円。ブローカーが28万円分け合った。

 幸いなことに〜殺されて幸いなことという表現はないが、36歳の男性には家族がおり、警察に失踪届を出した。警察の執拗な捜査で、防犯カメラから、犯行が発覚した。約2年の歳月が流れていた。

 裁判の結果、拉致犯には、「死刑」と〜理解に苦しむが〜同時に、「執行猶予」の判決を受けた。控訴が行われたが、2020年末棄却された。
【編集:fa】

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