韓国の自殺予防相談カウンセラー「メンタル・ダメージで退職者増加」

韓国の自殺予防相談カウンセラー「メンタル・ダメージで退職者増加」

カウンセラーのイメージ

 2021年5月、日本にも「いのちの電話」があるように、韓国にも「1393番」という自殺予防相談電話がある。

 誰しもが、人生の中で死にたいくらい苦しい時がある。本当に自死してしまう人は、案外、悩みがないふりで、突然遂行してしまう。でも、寿命が神様によって決められている人間は、自分の思い描く「死」を止めてもらいたくて、電話する。あるいは、フリーダイヤルになっている自治体の「いのちの電話」などは、暇つぶしにかける人も大勢いる。

 韓国の1393番で働くカウンセラーは、自分の仕事を「透明労働者」と称する。自殺予防という任務だが、公務員ではない。無期契約職=非正規雇用だ。休日延長手当てはないにも等しいが、手取り約21万4000円…韓国では高給と思えるが、それでも辞める人は後を絶たない。

 相談件数は、コロナ禍になって60%も増えた。36人のカウンセラーが4組3交代のシフトで24時間相談にのっているが、受けることのできる電話は5000件程度(月・約1万4542件の電話がくるとのこと)。

 繋がらないと、「その間に、自殺未遂した」と責める電話もくる。韓国人の激しい口調で責められたら、カウンセラーだって心を病む。でも、反論をしない、提案をしない、励まさない、ただ傾聴するだけがカウンセラーの鉄則。心に仕舞うしかない。

 カウンセラー自体が心理カウンセリングを受けている状態だ。「死」という行為を止めてもらいたいからと言って、誰か知らないカウンセラーを威圧していいことではない。

 日本では「いのちの電話」に助けてもらったという話も聞くが、しかし、韓国は、OECD(経済協力開発機構)加盟国の中で自殺率1位の国なのに、カウンセラーへの配慮もまったく足りない様だ。
【編集:fa】

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