日本人街の片隅でひっそりと楽しめるカエルの土鍋 ホーチミン

日本人街の片隅でひっそりと楽しめるカエルの土鍋 ホーチミン

カエルの肉の部分だけを細かくしているので、両生類が苦手な人でも姿は見えないから安心だ。おかゆとセットで8万ドン(約390円)。(高田胤臣撮影)

 2017年10月15日、外務省発表のベトナムにおける在留邦人数は16145人に上る(海外在留邦人数調査統計平成28年10月1日時点)。そのうち首都ハノイに住む日本人は7318人で、ホーチミンは8827人になる。ビジネス関連の都合上、他国では主に首都に邦人が集まる傾向にあるが、ここベトナムは南部の商業都市に日本人が集まる。

 そんなホーチミンの中でも特に日本人が多いのが、1区と呼ばれるホーチミンの中心地域にあるレタントン通りになる。和食店や日本人向け不動産業者、雑貨店が立ち並び、マッサージやベトナム料理も日本人向けのサービスに偏っている。日本語の看板が目に留まり、さながらリトル東京といった雰囲気がある。

 行き交う人々もほとんどが日本人の中で、ベトナム人向けの商店は夜19時を過ぎるとベトナム食堂になり、この地域でもあまり見かけない特別な料理を提供する。それは、カエルの土鍋だ。看板にはシンガポールとあるので、中華料理に近いものなのかもしれない。

 土鍋を直接コンロにかけ、カエルの肉を甘辛く煮込み、たっぷりの長ネギを載せる。ぶつ切りなのでやや骨が多いのが難だが、白身魚と鶏肉の中間のような味わいとなる。これをセットになる白がゆで食べると実にさっぱりとした夕食となり、心も胃袋も大満足である。

 店は基本的にはテーブルを出していないので、一見すると営業していないように見え、声をかければ席を出してくれる。交通量の多い交差点なので人目が気になるが、それ以上にほかにはないおいしさなので、ぜひ足を運んでほしい店であった。

【編集:高田胤臣】

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