中国官製メディア実名伏せ忖度報道『金正男氏殺害事件の裁判・マレーシアで開始』

中国官製メディア実名伏せ忖度報道『金正男氏殺害事件の裁判・マレーシアで開始』

高裁での公判が始まることを伝える(『星洲日報』電子版より)

 2017年10月2日、今年2月に北朝鮮の金正恩党委員長の異母兄である金正男氏が殺害された事件での被告2人に対する初公判が、2日マレーシアの首都クアラルンプール近郊の高等裁判所で始まった。

 マレーシアの『星洲日報』は「金正男事件で検察側は30、40人の証人を召喚する」と大きく伝え裁判が始まることを報じた。証人のうち10人ほどは、殺害に使用されたとされる猛毒神経剤「XV」などの専門家を含む様々な分野の外国人になるという。

 起訴されているのは、ベトナム国籍のドアン・ティ・フォン被告(29歳)とインドネシア国籍のシティ・アイシャ被告(25歳)で、3月1日に殺人容疑で起訴され、5月30日に高裁へ身柄が移されていた。マレーシアの刑法302条(殺人)により有罪となった場合は死刑となる。公判は11月まで続く見通しだ。

 また、中国の国営『CCTV』でも2日朝、この件を伝えているが、「マレーシアの首都クアラルンプールで発生した北朝鮮国籍の男性殺害事件」と金正男氏殺害事件発生以降、中国国営メディアは、金正男氏の名前を伏せ、北朝鮮に対し配慮する忖度報道を続けている。

 しかし、SNSニュースなど民間メディアでは、中国以外の国と同様に金正男氏の名前を出して伝えていたものの、今朝は官製メディアと同じく、北朝鮮男性と名前を伏せているメディアもあるなど、中国政府が何かしらの理由で報道規制を強化している可能性が考えられる。
【執筆:中野 鷹】

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