【ミャンマー】「知的財産権ちゃんと知って」 ヤンゴンでマスコミ向け講座、“著作権無法地帯”に一石

【ミャンマー】「知的財産権ちゃんと知って」 ヤンゴンでマスコミ向け講座、“著作権無法地帯”に一石

知的財産権の種類について解説するチョーモンモン弁護士(ヤンゴン、撮影:北角裕樹)

 2018年1月13日、民間教育機関の「人的技術開発センター」(ISDC)が、マスコミ関係者向けに著作権などについて解説する「メディアと報道のための知的財産権講座」をヤンゴンで開いた。14日まで2日間の日程で、マスコミ関係者や弁護士志望の学生ら5人が参加し、終了証を手にした。

 ミャンマーでは、英植民地時代の1914年に制定された著作権法など、知的財産権について定めた法律はわずかしかない。日本の特許庁の支援で作られた知的財産権関連法案が国会に提出されてはいるものの、成立にはまだ時間がかかるとみられている。街には中国などから輸入されたハリウッド映画などの海賊版DVDが並ぶほか、ミャンマー人歌手が海外の楽曲を無許可でカバーするなど著作権侵害の疑いがある事例が散見されるが、法の不備などから野放し状態となっている。

 この講座では、著作権や商標権、特許など知的財産権の基本を学んだほか、実務面での質問に弁護士や研究者が回答。出席したマスコミ関係者からは「インターネットから写真を引用する場合の方法は」「出演者とはどのような契約を交わすべきか」などの質問が寄せられた。ISDCの創立者で弁護士のチョーモンモンさんは「知的財産権はミャンマーでほとんど理解されていない。しかし、マスコミ関係者は日常的に著作権などの問題と直面するのでこの講座を開設した」と話している。

 ミャンマーでは長い軍事政権のもとで厳しい検閲が敷かれていたため、マスコミ人材が極端に不足している。ISDCのほか、「ミャンマージャーナリズムインスティチュート(MJI)」などがマスコミ人材育成の活動を行っている。
【執筆:北角裕樹】

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