【ミャンマー】ロイター記者を正式起訴 釈放ならず、問われるスーチー政権下の司法の独立

【ミャンマー】ロイター記者を正式起訴 釈放ならず、問われるスーチー政権下の司法の独立

起訴後、報道陣に対して無罪を主張するワロン記者(ヤンゴン、北角裕樹)

 2018年7月9日、ロイター通信のミャンマー人記者2人が国家機密法違反の疑いで逮捕された事件で、ミャンマーの最大都市ヤンゴンのインセイン裁判所は、同日の予備審問でワロン記者(32)、チョーソーウー記者(28)を正式に起訴した。最初の公判は7月16日と17日に行われる。

 これまでの予備審問では、事件にかかわった警察官が「2記者の逮捕は仕組まれたものだった」と証言しており、裁判所が正式起訴せずに審理を打ち切り、2記者を釈放することを期待する声が強かった。判決が出るまでにはさらに数カ月がかかる見通しで、その間2記者は拘束され続けるとみられる。

 報道や弁護側の主張などによると、ラカイン州問題を取材していた2記者は2017年12月、警察官から誘われて食事を共にした際、警察官側から書類を渡された。レストランを出た直後に別の警察官の職務質問を受け、逮捕されたとされる。2018年4月の予備審問では、警察官の一人が「逮捕は仕組まれていた。上官から命令された」と証言。このため、不当な逮捕だとして、英字紙ミャンマータイムズが「司法の独立が問われている」との内容の記事を7月9日付で掲載するなど、同日の審理打ち切りと2記者の釈放を求める声があがっていた。

 同日、2記者は「記者の仕事をしていただけだ」と無罪を改めて主張。罪状を認めれば釈放される可能性もあったが、弁護側は最後まで争う方針だ。

【取材/執筆:茂野新太・北角裕樹】

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