【ミャンマー】ロイター記者の妻ら、スーチー氏に涙の訴え 禁錮7年実刑判決受け

【ミャンマー】ロイター記者の妻ら、スーチー氏に涙の訴え 禁錮7年実刑判決受け

泣きながら判決に抗議するチョーソーウー記者の妻のチッスーウィンさん(右)(ヤンゴン、撮影:北角裕樹)

 2018年9月4日、ロイター通信の記者2人が国家機密法違反の罪で禁錮7年の実刑判決を言い渡されたことを受け、記者の家族らが記者会見した。会見で目立ったのは、2記者の妻と同じ女性で、母でもあり、軍事政権の自宅軟禁のために、長年夫や子供らと面会できなかったアウンサンスーチー国家顧問兼外相へのメッセージだった。

 有罪判決を受けたチョーソーウー記者の妻、チッスーウィンさんは「同じ母として、アウンサンスーチーさんに伝えたい。夫は何も悪いことをしていない。この判決が3歳の娘にとって、かわいそうなことになるのではないかと心配している」と涙を流して訴えた。

 同じく有罪となったワロン記者の妻のパンエイモンさんは、8月に長女を出産したばかり。スーチー国家顧問が、日本のNHKの取材に「2人は国家機密法違反で逮捕された。適正な法手続きにのっとっている」と答えていることについて、パンエイモンさんは「記者の仕事を理解していないのだと、がっかりした」と言葉を振り絞って話した。

 事件は、ラカイン州で起きたイスラム教徒虐殺事件を取材していた2記者が昨年12月、警察官から機密書類を渡された直後に逮捕されたもの。裁判の過程で、事件に関与した警察官が「事件は仕組まれたもの。機密書類を渡したあとに逮捕しろと命令された」と証言しており、当局による恣意的な逮捕だという見方が強まった。弁護側は判決を不服として控訴するほか、大統領権限による恩赦を求めることも検討している。
【取材/執筆:北角裕樹】

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