【ミャンマー】金髪が鮮血に染まった東修平、死闘の末ベルトならず、ラウェイ大会で王者とドロー

【ミャンマー】金髪が鮮血に染まった東修平、死闘の末ベルトならず、ラウェイ大会で王者とドロー

ビャッカ選手のあごにパンチを見舞う東選手(ヤンゴン、撮影:北角裕樹)

 2019年8月18日、世界で最も過酷と呼ばれる格闘技ラウェイの「ミャンマーラウェイ・ワールドチャンピオンシップ4」がヤンゴンのテインピュースタジアムで開かれ、日本の東修平選手が前年王者のビャッカ選手に挑戦した。激しい打ち合いで双方大流血の激戦となり、最終第5ラウンドまでもつれ込んだが、決着がつかず引き分けに終わった。東選手の念願だったベルト獲得はならなかった。

 試合は第2ラウンドあたりから、互いに前に出て激しく打ちあう展開となった。ラウェイ特有の体重をかけた重い頭突きの応酬が続いて双方が大量に流血。鋭い肘打ちをうけ東選手の右頭部がぱっくりと切れ、トレードマークの金髪が真っ赤に染まっていった。

 第4ラウンドには、東選手が左目の近くから大量出血しドクターチェックとなった。渋るドクターに対して、東選手は滴る血を手で拭って舌でなめるパフォーマンスで試合続行をアピール。われんばかりの声援の中で、ドクターは再開を認めた。

 第5ラウンドでは、血まみれになりながらパンチやキックを繰り出す東選手に対し、ビャッカ選手が後ずさりしながらゼスチャーで「危険だ、もう止めろ」とレフェリーにアピールするほどだった。壮絶な打ち合いが続くまま第5ラウンドが終了し、ノックアウトでなくては決着がつかないラウェイのルールにより試合はドローとなった。

 終了後にドクターチェックを受けた東選手は、右の頭部に10センチはあろうかという切り傷に加え、後頭部や前頭部、左まぶたなど少なくとも5か所を縫う重傷と判明した。セコンドのひとりは「40~50針は縫っただろう。この状態でも闘志を失わない姿勢に、ビャッカ選手は恐怖を感じていたはずだ」と話した。

 東選手は試合終了後、「すべての思いを頭突きに込めた。必ずミャンマーに戻ってきて再挑戦したい」と話した。「ファンがあっての格闘技」と話し、イベント終了後には包帯姿で観戦客を見送り、ミャンマー人ファンの写真撮影などに応じていた。

 ラウェイはミャンマーの伝統格闘技。ムエタイやキックボクシングに似ているが、グローブをつけずにバンテージを巻いただけの拳で殴り合うのが特徴だ。頭突きに加え、肘打ちや膝蹴り、投げ技なども認められ、KOでないと勝負がつかない。

【取材/執筆:北角裕樹】

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